tkです。ここ最近はもう暑くて暑くて、今年も夏がやってきたのだなあ(詠嘆)となる時分ですね。汗っかきには辛い……
さて、今回の記事は……久しぶりに旅行記です! 2023年7月1日(土)~4日(火)に妻と2人で福岡・佐賀旅行に行ってきましたので、それを書こうと思います。
いや~昨年10月末の山口旅行以来旅行してなかったのでずっと旅行したかったんですよね。ただ、今年に入ってから私の眼科外科手術やら妻の転職活動やらでバタバタしていて行く機会がなかったんですよ。どこかに行きたい!!! というわけでいつも通りJALのどこかにマイルで旅行することにしました。このブログではお馴染みですね。
どこかにマイルとは、行先候補が4つ提示されて、その中でどこかに行くことになる(自分では選べない)代わりに少ないマイル数で往復航空券が手に入るというものです。行く場所は選べないとはいっても行先候補自体は何度も引き直せるので、行きたいと思える4候補が出るまでリセマラすることができます。非常にお得な制度だったのですが、今年の4月から必要マイル数が1人6,000マイル→7,000マイルに改悪されてしまいました(それでもお得ですが)。多分コロナ禍とかでJALも経営が苦しいのでしょう。
さて、今回の4候補は石垣・那覇・福岡・高松でした。ワンチャン石垣・那覇が当たらないかな……と思ってはいましたが、福岡・高松も行ったことがないので、どこでもいいなあと思っていました。結果は……福岡! 前回の山口旅行の時も石垣・那覇・山口・徳島の4択で山口が当たったので、石垣・那覇は釣り(死語)感が半端ないですね。まあ、石垣は9月下旬に夏季休暇にどこかにマイル以外で行くことを期待しましょう……
さあ、行先も決まったところで、旅をしていきましょう!
1日目(7/1)
さて、今回の行きの飛行機は羽田14時発なのでかなり余裕があります(早い飛行機だと朝が辛いことを学びました)。カフェでゆったりモーニングとしゃれこみましょう。今回行ったのは芝大門エリアにある珈琲社中というお店です。
カフェ巡りが趣味とは言っても用事がないと芝大門エリアまでは行かないので、こういう機会に行っておきます。大門駅から徒歩数分という立地で羽田空港にアクセスしやすいので、やはりスーツケースをガラガラした外国人が多かったですね。
店に入り、モーニングセットを注文します。
サンドトーストが両面焼きになっており、サクッとしていて美味しかったです。コーヒーの味もなんだか深みがある気がします(コーヒーの味が分からない人間ですが)。カフェオレも注文しているのですが、よくある甘い感じのやつではなく、結構コーヒーの苦みが強めであまり飲んだことがない味がしました。深い!
モーニングを楽しんだら羽田に移動し、いつも通りゴールドカードで空港ラウンジの無料(乞食)利用をします。今回使ったのは POWER LOUNGE CENTRAL という空港ラウンジで、保安検査場の前にあります。保安検査場の中にある NORTH と SOUTH は利用したことがあるのですが、CENTRAL は初利用です。
感想としては、くつろぐ分には問題ないのですが、保安検査場中の NORTH と SOUTH の方が良いなあと思いました。理由としては、
・保安検査場の外にある為に時間ギリギリまで寛ぐことができない。
・滑走路や航空機の様子が見られない(別に航空機オタクではないけど見るとテンションが上がる)。
という2点です。まあこれで POWER LOUNGE を全制覇したはずなので行っておいて良かったと思います(コレクター)。
モーニングを食べたばかりだし、ちゃんとしたご飯は福岡でガッツリ食べたいので、お昼ご飯は本当に軽く済ませます(1人前のご飯を2人でシェアしました)、保安検査場を通り、航空機の中へ……
上級国民がよお!!! 露骨な選民に震えつつ、すごすごと右に曲がり普通背に向かいます。資本主義社会ではお金を払った方が偉いので、一銭も払ってないどこかにマイル搭乗の私たちに文句を言う権利はありません。
航空機はいつものボーイング社製ではなく、エアバス社製でした。普通席の座席数は1列9シート(3シート×3)もあります。流石羽田ー福岡というハブ空港同士の路線を飛ぶ航空機だといったところでしょうか。
結構揺れながら1時間45分ほどで福岡空港へと着陸。この日は山口県に線状降水帯発生情報が発表されていて、午前くらいまで九州北部(山口県含む)を中心に大雨になっており、そういう気象状況だった為航空機も揺れやすかったのです。
福岡空港は空港から外に出るとすぐ市街地があるような立地にあり、噂には聞いていましたが本当に良い立地にあるのだなと思いました。今まで数多くの空港に行きましたが、ここまで市街地に近い空港は始めてです。どことは言いませんが、我らが千葉県にあるどっかの空港も見習って欲しいものだと思います。
航空機の揺れで軽く酔ったので、酔いさましがてら空港内を散歩します。福岡空港は全体的に整備されていて、羽田空港に匹敵するレベルで綺麗な印象です。
軽い散歩を終えたら空港線に乗り博多駅へ向かいます。空港からたった2駅で博多駅にアクセスできるのは流石といったところでしょうか。
今回は行きの航空機が羽田14時発と遅めだった為、この頃には夕方になっていました。遅めの昼食か早めの夕食か分かりませんが、まずは腹ごなしということで博多駅近くのグルメを探します。Google レビューが6,000件超えで4.7という驚異的な店を発見したので、迷わずそこへ。
博多といえば? ……そう、もつ鍋ですね! この店では17時まで比較的得なランチセットを提供していた為、ギリギリランチセットを頼むことができました、
本物のもつ鍋だ!!!(お上りさん) 高級店でもなんでもない店なのに非常に美味しいです。やはり Google レビューはかなり信頼できますね。〆にちゃんぽんをキメつつ、この店ではもつ焼きというものを提供しているらしいのでそれも注文します。もつ焼きは(真偽のほどは分かりませんが)博多の新名物らしいです。
こちらも絶品でした。もつって焼いてもいけるんだな……。大満足で店を出ます。
折角ですし博多の街歩きもしてみたかったので、腹ごなしも兼ねて博多から天神(福岡県の繁華街)に向かって伸びるメインストリートをてくてく歩いていきます。流石博多、道も整備されていますしかなり栄えています。
メインストリートを進み橋を渡ると、怪しい店が立ち並ぶエリアになりました。
ここは中洲というエリアで福岡県の歓楽・風俗街です。中洲という地名の通り川と川の間に隔離されているようなエリアになっています。隔離されているとはいえ、博多・天神間の好立地で、メインストリートから見える位置に堂々と怪しいお店の看板があるわけです。東京ではお目にかかれない光景でとても面白いですね。こういう必要悪的なエリアの扱いも地域によって違うのかもしれません。
そんなこんなで天神までやってきました。天神は東京で言うと渋谷みたいな感じですね。若者の街という感じです。そんな立地だからか、謎にスプラトゥーンとコラボしていました。作中の雰囲気と合っていますね。
天神を見て回った後、1日目の宿がある西新(にしじん)駅という駅に向かいます。1日目の宿はここ、ザ・レジデンシャルスイート福岡です。
海の近くに位置しており、立地と名前は何か高級ホテルっぽさがありますが、そんなことありません。土曜宿泊なのにかなり安い・部屋が広くて風呂トイレ別という点でここにしました。小綺麗にはされていますが建物自体は古く、アーケード部分の廊下が雨漏りしていたりするので、最近はあまり客が入らない昭和の遺物的なホテルだと推測します。ただ部屋には特に問題ないので、コスパ的にはかなり良しです。
夕食がかなり早めだった為夜食が欲しくなり、博多ラーメンを食べることに。夜食ラーメンとかヤバそうなこと普段は絶対にしないのですが……旅行中なのでまあ良いでしょう! 折角なので味がある大衆店で食べることにしました。
そんなこんなで夜も更けて、1日目終了となりました。
2日目(7/2)
朝早くに起床し、ザ・レジデンシャルスイート福岡をチェックアウトします。
西新駅付近は学校が立ち並ぶような閑静なエリアで、キャンパスが綺麗な西南学院や福岡随一の進学校で知られる修猷館高校があります。犬を連れたマダムが朝散歩をしているような、そんなエリアです。
ホテルは朝食付きのプランがなかった為、旅行先でもカフェモーニングといきましょう。Google レビューも良さげな珈琲伊藤という店に入ります。
モーニングメニューがフランスパンのサンドイッチとワッフルというやや珍しい感じでした。味もしっかり美味しかったです。
常連と思しき子供連れがいたり、店内で勉強している方(この日は西南学院で土木系の資格試験があるらしい)がいたり、地域の純喫茶感がとても良かったです。
2日目は海の中道・志賀島(しかのしま)方面へ行きます! というわけで電車に揺られ、海ノ中道駅へ。
たくさん人が降りる! と思ったら、どうやら皆マリンワールド海の中道という水族館に向かうみたいでした。私たちの目的地はこの水族館ではなく、海の中道海浜公園です!
って、海浜公園って名前なのに海が見えないんかい!
そうなのです。海浜公園を名乗っているのに海が見えないのです。ネットで福岡の観光地に挙げられているし、志賀島にも近いし、とりあえず行っとくか! みたいなノリであまり下調べもせずに来たのですが、まさか海が見えないとは……確かに自然豊かで、バラ園をはじめとした花畑があり、散歩にはいいかもしれませんが、観光地感はありません。
これは虚無観光地に来てしまったか? と思っていた時、救世主が現れました。動物の森という名前の海浜公園内にある動物園です!(任天堂の某ゲームを思い出す名前……)
カンガルーだ!!! 眠いのか暑さにやられているのかは分かりませんが、皆休日のおっさんのように床に寝そべっています。
この動物園の推し(ガバ)ポイントとしては、柵がガバガバで普通に動物たちが柵を乗り越えているところですね。国営で公的資金という名のお金はあるはずなので直せないなんてことはないでしょう。危険っぽい動物がいない為でしょうか?
触れそうなくらい近い距離に動物がいます。衛生の問題とかあるので流石に触りませんが……
クジャクです。知識としてはありますけど、羽根を広げるとこんなにデカいんですね。実は後ろにもう1羽いるんですが、羽根がデカすぎる(2度目)のでよく見えません。
餌が欲しくて寄ってきたヤギです。観光客がよく餌を与えたりしているのでしょうか。
フラミンゴの大群と看板です。「ぼくは何のために片足で立っているの?」ってフラミンゴ自身が言っていると何か哲学的な問いかけに聞こえますね。「ぼくは何のために生きているの?」って言っている人間みたいなものでしょうか(適当)。
恐らく普通にガバガバ柵から脱走したと思しき何らかの鳥です。普通に歩行者が歩く道端を歩いています。脱走している為種類がよく分からない!
これで動物の森はおしまいです。虚無観光地に来てしまったか、と思ったのですが、中々面白い体験ができました。あと、自分たちって意外と動物園が好きということにも気が付けました。買う気もないのにペットショップに行ったりしてしまうのは動物が好きだからということもあるんでしょう、きっと。
そのまま海浜公園を通って西戸崎駅(海ノ中道駅の一駅先で終点)まで向かい、志賀島に向かう西鉄バスに乗り込みます(西鉄バスはこの旅行中とてもお世話になります)。ちゃんとICカードが使えるので安心です。
さて、志賀島に着く頃には昼時だった為、志賀島に到着したらすぐに昼食にします。日本海側の(一応)島ということでご飯は当然海鮮系! です。今回はバス停近くのお食事処をチョイス。
海鮮を楽しんでいて思ったんですが、醤油がほんのり甘く、関東のしょっぱい醤油とは異なります。何故甘いのかと思ってググってみると、こっちの方では大陸からの輸入やサトウキビの栽培で砂糖が手に入りやすかった為にこの味が慣れ親しまれている、というのが定説のようです。はぇ~(無知)。
ご飯を美味しく食べ終え、志賀島をてくてく歩いていると……
何だこのガバスポット!? どうやら味わいスポットを見つけてしまったようです。ほどほど農園という名前! 営業時間適当! 不定休! 早くこれになりたい。
あまりにも味わい深いので凸ってみました。中は初老のおじいさんがまったりとしており、こちらに気付くと穏やかに出迎えてくれました。上画像の通りジャムが売り切れている為実質自家製のアイス屋さんです。1つ食べていくことにします。
新幹線・スゴイ・カタイ・アイス並に硬かったですが暑さですぐに柔らかくなってきました。蒸し暑い中で食べるアイスで生き返ります。
いや~本当味わい深いスポットでしたね。私たち以外に客はなく、後述の金印公園に行って帰ってきたときに覗いてみても相変わらずおじいちゃんはのんびりしていました。もう完全に趣味の店ですね。人生の答えがここにあるのかもしれません。ここが志賀島一の観光スポットと言っても過言ではないしょう(失礼)。
ほどほど農園のインパクトに色々と持って行かれてしまいましたが、ちゃんと観光もします。ここ志賀島は金印が出土した場所として有名です。小学校か中学校で習う、後漢の光武帝から贈られたアレですね。そのことを記念した公園がここ志賀島にはあります。
というわけで金印公園にやってきました。
金印公園といってもただの公園なのであまり観光地感はありません。斜面に沿うようにあるので結構高低差がありますが、スロープのみで全部回れるようになっている為、バリアフリーと言えなくもありません。
スロープを登っていくと展望台的なところに着きました。志賀島から南向けの斜面なので九州本土が見えています。
写真の右の方に見えているちっこい展示物が金印のレプリカ(原寸大)です。何か……思ったよりも小さいですね。もっとこう、朝廷の力を示す為に大きくズッシリとしたものだと思っていました。ただ実用上そんなデカい印鑑は使いづらいのでこのくらいの大きさがちょうど良いのでしょう。
展示の説明を読んではぇ~となりながら一通り見て回り、金印公園を後にしました。海沿いを歩きながら再びほどほど農園を通り、島内を散策していきます。
行きは陸路で来ましたが帰りは海路で帰ることにしました。移動しつつ船に乗るというアクティビティを楽しめて一石二鳥です。
しかし、肉眼で見えている場所に行く為に船に乗るって桜島のフェリーを思い出しますね。あそこほどインフラ感はないからか24時間運航はしていませんし桜島フェリーほど巨大ではありませんが。
というわけで志賀島を後にします、
海の中道付近を経由して、30分ほどで九州本土に到着しました。そのまま博多行きのバスに乗って博多駅へ。
次の目的地は……佐賀です! はなわとかゾンビランドサガとかのあの佐賀ですね。博多駅から佐賀駅は在来線で行くと結構時間がかかるので何らかの特急をを使いたいところです。佐賀駅は新幹線が通ってない(通っているのは近くの新鳥栖駅)ので乗換不要な特急かもめで向かいます。
特急かもめの車内には自由席ながらボックス席があり、ここがレトロで良い感じです。課金する価値はあると思います。
というわけで佐賀駅にやってきました。
新幹線も通っていないですし博多駅より小規模な感じです。ただ、日曜ということもあり、地元民と思しき人はそれなりにいました。
今日の宿はサガシティホテルというよくある感じのビジネスホテルです。じゃらんに「ごめん古さは否めないけどセールしてるから許して」的なことが正直に書いてあり、実際値段もかなり安めだったので好感が持てました。
佐賀県は全国旅行支援の予算が余っているようで、まだ全国旅行支援をやっています。予算配分のミスなのか佐賀県が不人気なのかは分かりませんが、全国旅行支援の割引・クーポンの恩恵も享受しています。サガシティホテルの元の値段の安さも相まって、かなり安くなりました。
荷物を置いて佐賀駅付近を散策します。特に何か特徴があるというわけではありませんが、カラオケがあったり、高田馬場駅前のBBみたいなハコモノ(伝わる人にしか伝わらない)があったりと、地元民が遊びに来るならここなんだろうという感じがしました。
夕食は……全国旅行支援のクーポンを使ってパーッとやろうということになり、佐賀牛の焼肉を食べることにしました!
ウオオ肉を食うぞ肉を食うぞ肉を食うぞ!
うまいッ!!!(RNGKさん)
佐賀牛の定義は『黒毛和牛であり』、『佐賀県内農家が飼育した牛であり』、『肉質が一定ランク以上である』ものだそうです。佐賀県の牛というだけでは佐賀牛と呼べないのですね。そりゃ美味いはずだわ。
ほぼ全ての部位をいただきました。切り落としとかですら美味しかったです。
〆に佐賀牛すじカレーなども頼み、大満足で外に出ます。
焼肉を食べたらアイスも食べたくなっちゃった(子供)ので、地元のスーパーでご当地っぽいアイスを買います。このスーパー、未だにゾンビランドサガの商品が並んだりしていました。な……懐かしい……。多分これに代わるアニメがないと永遠に擦ってそうな感じがします。
ホテルでご当地っぽいアイスを食します。
お腹が落ち着いたら大浴場に行ったりして、1日の疲れを癒します。このサガシティホテル、部屋もよく手入れをされている感じがしますし、大浴場に関しては寧ろとても綺麗だったので、リノベ物件という感じがしますね。かなりコスパが良いと思うので、佐賀に宿泊するならここでしょう(謎の宣伝)。
というわけで2日目も終了です。
3日目(7/3)
サガシティホテルは朝食付きのプランにしましたのでまず朝食をば。
内容はよくあるビジホのビュッフェという感じですが、卵料理を目の前で調理してくれる人が配置されており(高級宿でよくあるアレです)、低価格帯のホテルなのに大丈夫か? となりました。
この日は生憎の空模様。梅雨の九州に来てよくここまで悪天を避けられたなと思いましたが、流石に全部は避けられないようです。レーダーを見て、近くの発達した積乱雲群が通り過ぎるまで部屋で少しゆっくりしてから出ることにしました。
タイミングを見計らって佐賀駅へと向かいます。足元が濡れまくりでしたがこうなることを見越して裸足クロックス(妻はレインブーツ)で来たのであまり気になりませんでした、
佐賀駅に着くと、学生を中心に地元民と思しき人たちが駅に溜まっていました。どうやらこの大雨で電車が止まっているようですね。私たちは電車ではなくバスなので幸いでした。佐賀駅内のお土産屋を見て回りながら、バスの時間を待ちます。
佐賀駅内のバスターミナルは思ったよりシステム化が進んでいました。分かりやすい動線・モニタ類があり、使いやすいように配慮がなされています。観光を強化したいという思惑もあり、ここの電車(JR長崎本線)が頼りないのもあり、バス関係を整備したのかな?
バスに揺られて向かう目的地は……吉野ヶ里歴史公園です!
だ~れもいませんね……それもそのはず、今日は月曜で先ほどまで大雨が降っていたような空模様です。こんな時に吉野ヶ里歴史公園に来るのは我々のような異常人間くらいのものでしょう。
歴史公園センターという園内入場口にある施設は(こういうところにしては珍しく)綺麗でした。コインロッカー(返却式)に荷物を預けてから入場の手続きをします。当然のように、私たち以外の観光客はおらず、受付含む関係者のおばちゃんが何人かいるくらいです。入場手続きをすると、雨を心配した受付のおばちゃんがしっかりとした傘を貸してくれました。優しい。
入場手続きを済ませると、暇そうにしている手動改札のおばちゃんに切符を見せ、中に進んでいきます。
タイムスリップしてしまったか!? いや舗装されている道があるんだから現代やろというツッコミはされおき、他の観光客の姿もありませんし、土地がだだっ広いから外の音もあんまり聞こえてこないので、異世界転生してしまったような不思議な感覚があります。
これは……高床式倉庫だ!!! 高床式倉庫はこの園内で無限に見ることになります。
ところで、今いるこの辺は南のムラというエリアです。どうやらこういう高床式倉庫やら住居やらは適当にそれっぽく配置しているわけではなく、吉野ケ里遺跡の発掘調査の結果をもとに建物の配置等を再現しているとのこと。予想以上にガチですね。で、実際の吉野ケ里遺跡にあった南の方の集落をここでは南のムラエリアと呼称しています。はぇ~(無教養リアクション)。
この南のムラエリアを散策している内に晴れてきました。朝、ホテルで行った天気の判断が正しかったようで良かったです。おかげで、綺麗な吉野ケ里の風景の写真が撮れました。現代っぽい物もほとんど映り込んでいないので"""浸れる"""感じになっています。
因みにですが、風景の後ろの方の山にかかっている雲は層雲という雲です。かなり低いところにできる雲で、雨上がりの時とかによく見られます。雲海などとも呼ばれますね。何か芸術的(ONDISK)…
なお、建造物は外から眺めるだけではなく、中を見ることもできる建造物もあります。
南のムラエリアを抜け、お次は南内郭というエリアに入ります。ここは吉野ケ里の政治を取り仕切る「大人(たいじん)」や「王」といった所謂上級国民が住むところのようです。偉い人たちが住むところなので柵に囲まれており、入口の両脇に建つ見張り台から兵士たちが外を見張れるようになっています。
見張り台には登ることができ、周りの風景が一望できます。この南内郭エリアの中でも更に柵に囲まれたエリアがあり、そこが「王」の住む居住エリアです。
因みに、ここでは夫と妻は同じ家に一緒に住まず、別々に暮らしていたようです。家が全部ワンルームなので手狭だったのか、男と女が一緒に住むなんて! みたいな文化があったせいなのかはよく分かりません。
ネットに染まってしまっているせいで「妊娠の儀礼」という言葉に笑ってしまうのは私だけでしょうか?
南内郭を一通り見て回った後、北内郭へと移動します。
南内郭が偉い人たちの住む場所なら、北内郭は偉い人たちの祭祀儀礼といった当時の政治を執り行う場所になっており、神聖な場所とされていたようです。柵に囲まれているのは南内郭と同じですが、北内郭では加えて外から中の様子が見えないような造りになっています。
北内郭の中でも最も神聖な場所とされたのがここ主祭殿です。16本の柱により支えられており、ここ吉野ケ里遺跡の中でも最もしっかりとした造りの建造物になっています。当時の建築技術の結晶といったところでしょうか。
主祭殿の中はこんな感じ。人形を使って、当時の様子が再現されているようです。
説明用映像によると、米の刈り取り時期などの重要な事柄を決定する場所であり、巫女が神のお告げを聞いて王を伝え、それを元に王が重要な決定を下すのだとか。非常にワンマンでトップダウン的な体制ですが神には逆らえないのでしょう。実際は王と大人たちによる議論があったのかもしれませんが。
なお、この部屋の一つ上の部屋に巫女が神のお告げを聞く部屋があります。ここでいう巫女は司祭職の中でも最も偉い最高司祭を指します。こんな大昔から女性が政治的に非常に重要な職に就いているのは凄いですね(ポリコレ脳)。
余談ですが、最高司祭たる巫女の住居(+そのお付きの人)の住居だけはここ北内郭にあります。巫女の家は高床式倉庫ならぬ高床住居です。これは、神聖な職ゆえに普段は人前に姿を現さないようにする為だそうです。
北内郭より北側には墳丘墓があり、亡くなった王の眠るの墓となっています。祖先の霊への畏敬の念から信仰が生まれ、吉野ケ里遺跡の北側は全体的に神聖な場所となっているんですね。吉野ケ里遺跡の時代より後になると、日本全体を束ねる政権が誕生し、大王の古墳の時代に繋がっていくわけです。
さて、一通り見て回り終えたので、園内バスで吉野ケ里歴史公園入口に戻ります。時刻は昼過ぎ、場所的に公園内レストラン以外の昼食の選択肢はないので、ここで食べていきます。
メニューは一応それっぽくなっており、米は古代米、貝は古代貝だそうです。貝汁には異常な量の貝が入っており、食べていく内に貝塚ができました。こうやって貝塚を作りながら食べるというのも古代要素なんでしょうか?(深読みオタク) 備え付けの羊羹は砂糖で外側をコーティングされており、カリカリで美味しかったです。
ざっとお土産を眺めたら吉野ケ里歴史公園を後にして、まず久留米駅に向かいます。
そこから電車で大宰府駅へ。因みにですが、このバス→電車の移動の間ほとんど寝ていました。長い長い徒歩(かち)により疲労が溜まっていたのです。
というわけで寝てたら大宰府駅にワープしていました。
福岡随一の観光地ということもあり、駅のデザインからかなり気合が入っています。外観はこんな感じ。
駅から太宰府天満宮に向かう道は、両側に食べ物屋やお土産屋が軒を連ねる観光客向け商店街になっています。京都とかによくある形式ですね。でもこういう雰囲気好きですよ。
観光客向け商店街の中には大宰府とまったくカスりもしていないと思しき店もチラホラ見られます。大便乗商法ですね。
境内は非常に良く整備されており、力ある神社ということを感じさせます。さぞかし夜の境内はロマンチックなんでしょう(伝わりそうで伝わらないネタ)。
本殿が今改修工事中のようで、今は仮殿に参拝する形式になっていました。その点は少々残念でしたが、仮殿は屋根の上に樹木が生えているという非常に奇抜なデザインになっており面白かったです。
何でも、高名な建築家が天神の杜との調和を重視した何とかでこのようなデザインになっているようです。デザイン的には良いのでしょうけど、建築物的には大丈夫なんでしょうか? 素人なので分かりませんが……
学問の神様を祀る神社なので、研究が上手くいきますようにと願い、仮殿への参拝を済ませます。
境内を散歩していると、何やらガバスポットっぽい気配が……
だざいふ遊園地!? 行ってみたい! と思ってウキウキで向かってみましたが、休園しているようでした。仕方がないので入口だけパシャリと写真を撮りましたが、何だか物寂しけ雰囲気が漂っています。開園時は活気があるんでしょうか? 境内にこれを何故作ろうと思ったのかは謎です。
大宰府での用事が済んだら、福岡空港からほど近いホテルまで移動します。3日間の疲れが出て……もう完全に疲れ果ててしまいました(おじさん)。
さて、夕食は(旅行中の)最後の晩餐なわけですが、折角なのでまだ食べてない福岡・佐賀のグルメを回収しておきます。それは……明太子とシシリアンライス(佐賀の郷土料理)です! 明太子は、明太子重としていただきます。
どれも美味しかったです。(旅行前は聞いたことありませんでしたが)シシリアンライスはB級グルメ感があって僕は好きです。
ホテルでの夜は更けていき、3日目も終了となりました。
4日目(7/4)
おはようございま……疲れた!!!(おじさん)
帰りの航空機は12時福岡空港発なので本日は帰るだけです。ホテルで簡単な朝食を済ませたら、福岡空港に向かいます。
福岡空港でお土産等を一通り見た後は、空の旅の楽しみの一つである空港ラウンジへと向かいます。福岡空港のラウンジはここ、「ラウンジTIME」ですね。
お~ええやん。ハブ空港だけあってラウンジも広々としており、雰囲気も良い感じです。残念ながらあまりご当地感があるものは置いていませんでしたが、飛行機の待ち時間も優雅に過ごすことができました。
そうして福岡から飛び立ち、羽田へと帰って参りました。
いかがでしたか?(クソブログ構文)
何か梅雨の九州に行った割には上手いこと悪天をスレスレで回避できたので良かったんじゃないでしょうか。九州は東シナ海に面している都合上、梅雨期に大雨が降りやすい土地であり、毎年のように大雨による災害が発生している中(この前も大雨特別警報が発表されていましたよね)、そのような大雨に出くわさないで良かったです。
いや~しかし本当に楽しかったですね! 冒頭にも書いた通り久々の旅行だったので、旅って良いものだなあということを思い出させてくれる、そんな旅行でした。
次回は、9月下旬に夏季休暇を取る予定ですので、(冒頭にも書きましたが)石垣島にでも行きたいですね。旅先は変わるかもしれませんが、どこかには行くと思います。そうやって次の旅への期待を胸に秘めつつ、労働と日々に戻っていくのです。
それではまた!