tk's diary

2023年9月20日~9月26日 北海道旅行 ~ 迫真弾丸旅行紀行

tkです。2023年9月20日(水)~9月26日(火)に妻と2人で北海道旅行に行ってきたことを書こうと思います。6泊7日と少し長めの旅程ですが、最初と最後の日はほとんど移動なので実質的な観光は5日間になります(後述)。

とりあえず記事のサムネイル用に Google フォト君によって(勝手に)バキバキに加工された宗谷岬のモニュメントを貼っておきます(宗谷岬については後述)。

宗谷岬のモニュメント(後述)

 

そもそも何故北海道なのか

以前の記事で「夏季休暇には石垣島に行きたい」とか書いた気がしますが、今回行ったのは北海道になります。何故北海道を選んだのかというと、3つほど理由があります。

1つ目は、今年がとても暑いからです。2023年は世界的にも記録的な猛暑でした。当然、日本も例外ではなく、

weathernews.jp

今年の夏の日本の平均気温偏差は統計開始以降最高となりました。感覚的にも、今年の夏は今までに経験したことのないような暑さでしたよね。もう暑さは十分堪能したよ……ということで南から北へと進路を変えることにしました。

2つ目は、SPRING JAPAN春秋航空)のサンキューセールがあったことです。

pages.ch.com

国内線片道999円という激ヤバセールで、セール対象路線に成田―新千歳がありました。なお、実際には空港利用料や手数料といった LCC 特有の追加料金が発生するので999円で乗れるわけではありませんが、色々込みで1人片道2,400円弱、2人往復合計で9,500円弱で飛行機に乗ることができました。

3つ目は、妻が先祖調査をしていることです。妻の父方の祖父と曾祖父が樺太に住んでおり、文献調査の為に北海道に行きたいという動機がありました。

これらの理由から北海道に行こうか、ということになったのです。しかし、周知の通り北海道は公共交通機関が乏しく、私は視覚的ハンディキャップで・妻はそもそも免許を持っていないという理由で車を運転できない私たち夫婦には、弾丸旅行にせざるを得なかったのです……

というわけで、そんな迫真の弾丸旅行紀行を以下に綴っていきます!

 

1日目 9月20日(水)

SPRING JAPAN のセール対象便は変な時間にしかなく(セール対象便なので…)、17:15成田発19:00新千歳着という遅い時間で行くことにしたので、ゆったり目の旅行スタートになります。

まずはカフェでモーニング。今回伺ったのは柏駅からほど近い純喫茶コンパル西口店です。柏駅の西口と東口に1店舗ずつ、合計2店舗あり、地元密着的な老舗の喫茶店といえそうです。

純喫茶コンパル西口店

以前東口店には伺ったことがあるのですが、西口店の方が純喫茶感が強く、個人的にはこちらの方が好みの雰囲気です。

純喫茶コンパル西口店店内。昔ながらの純喫茶という趣があります。

モーニングはオーソドックスで、昔ながらのカフェモーニングといった感じです。価格は500円で、この物価高の時代にワンコインはありがたいですね。

トーストとサラダ。手前の飲み物はミルクティー、奥はコーヒーです。

良い雰囲気と低価格なモーニングで、普段使いできる非常に良いカフェだと思いました。今後も柏に用がある時は使っていきたいですね。

ゆっくりとモーニングを楽しんだら、成田駅へと移動します。間違いやすいですが、成田空港駅ではありません(外国人が死ぬほど間違いやすいやつです)。目的は成田観光ですね。

私は成田空港以外の成田のイメージがあまりなかったのですが、新勝寺への参道を中心に商店街が形成されており、古き良き趣があります。雰囲気は京都や川越に近いでしょうか。

成田駅駅舎

新勝寺への参道。両脇に商店街が形成されています。

参道沿いを見ながらてくてく歩き、ここ成田で有名なお寺、成田山新勝寺に参拝します。千葉県ではかなり有名なお寺ですが、私(エセ千葉県民)は初めての参拝になります。

成田山新勝寺

成田山と名前が付いていますが、別に山の中にあるわけではなく市街地にあります。境内はこんな感じで、参道と同様にこちらも趣がありますね。

成田山新勝寺境内。左が大本堂、右が三重塔。

御堂もたくさんあり、写真に映っている大本堂と三重塔も有名な御堂の一つです。御堂が沢山ある分、ご利益も幅広いんだとか(ちょっと安直な気もしますが)。

新勝寺での参拝を終えたら、昼食をいただきましょう。ここ成田はうなぎが有名で、参道沿いに何軒かうなぎメインの飲食店があります。その中で、軒先の雰囲気が良く、Google レビューが良いここ川豊を選びました。

川豊。非常に雰囲気が良く、ピーク時間帯には人が並んでいました。

軒先では料理人さんがうなぎを捌いており、ここで捌いたうなぎが提供されるのだとか。期待が高まりますね。

軒先の料理人さん

うな重とうなぎの白焼きを注文します。白焼きというのは、うなぎを何も付けずにそのまま焼いたもので、これに醤油やわさびを付けてさっぱりといただくようです。うなぎといえば蒲焼きのイメージでしたが、白焼きはうなぎ本来の味が楽しめますね。当然、うな重も美味しかったです。

うな重(手前)とうなぎの白焼き(奥)。

大満足で店を後にします。その後も参道沿いを見て回っていましたが、良い時間になったのでJRに乗って成田空港駅へと向かいます。以前東京に住んでいたことやJALのどこかにマイル旅が多かったので、久しぶりの成田空港です。

まずは飛行機旅の醍醐味である空港ラウンジへ。今回使うのはここ、IASS Lounge 2 です(その名の通り第2ターミナルにあります)。

IASS Lounge 2

結論から言うとここは微妙でした。エグゼクティブラウンジとか銘打っている割には特色がなく、飲み物の種類も少なくファミレス並でした。Google レビューも高くなかったのも頷けます。羽田空港の Power Lounge の方が良いと感じました(無料で使っているので文句言うなという感じなのでしょうが……)。

そして、今回飛行機の搭乗に使うのは……(SPRING JAPAN ということから察しの付いた方もいらっしゃると思いますが)成田空港第3ターミナルになります。

成田空港模式図(成田空港公式HPより)

LCC を使う人ならお馴染みですね。第2ターミナルから屋外の通路を通ってアクセスしなければならず、また建物自体の造りも簡素で、第1,2ターミナルと比較して人権がないことで知られています。

第2ターミナルから第3ターミナルに向かう連絡通路にはポケモンが描かれていました。ピカチュウと歴代御三家が描かれており、第3ターミナル側ほど新しい世代の御三家になっていくという構造でした。

第2ターミナルー第3ターミナル間連絡通路(第2ターミナル側から撮影)

搭乗手続きを済ませ、いざ飛行機へ……の前にバスが待っています。これも LCC あるあるではないでしょうか。バスにすし詰めにされて揺られること数分、やっと飛行機前に到着します。

SPRING JAPAN 飛行機。機体は B737-800 です(実家のような安心感)。

機体は B737-800。「LCC はショボい飛行機を使ってるのでは?」と考える人がたまにいますが、そんなことはありません。B737-800 は(JAL/ANA 含め)色々な航空会社が採用している非常にポピュラーな機体です。

さあ、いざ離陸へ……と思っていたのですが、定刻の17:15を過ぎても飛行機は離陸しなかったようです。私たちは18時くらいまでガチ寝していたので気が付かなかったのですが、この時の飛行場は強い対流性降水があり、視程(見通しの良さ)も悪かった為に飛べなかったものと推測されます。

結局18:10くらいになって離陸し、19:35頃に新千歳空港に着陸しました。出発が1時間弱遅れた割には到着が35分程度の遅れで済んでいるのは謎です。いや、ありがたいんですが……

とまあこのように様々な LCC の洗礼を受けつつも無事到着できて良かったです。やはり快適な旅をするなら LCC は避けるべきだと思いました(小学生並の知能)。

もう時間も遅いので新千歳空港駅に直行し、札幌駅へと移動します。40分ほどかかりますが1本で行けるのはありがたいですね。

夕食はクラーク亭というお店にお邪魔します。「少年よ、大志を抱け」のあのクラーク先生の名を冠しているだけあって、北海道大学にほど近い立地にあります。

クラーク亭

中は居心地の良さそうな大衆食堂といった感じで、愛想の良いおばちゃんが切り盛りしていました。何故か漫画本が無限に並んでおり、暇な北大生はここでたむろしているものと思われます。

漫画本本棚。ワンピースやコナンが全巻揃っています(驚愕)。

もう夜も遅いので早速注文し、いただいていきます。

ハンバーグ定食(920円)+チキンカツトッピング(120円)

こういうのでいいんだよこういうので。特筆すべきはこのチキンカツで、なんと120円で好きな定食にトッピングできます。食べ盛りの北大生はライス大盛(無料)+チキンカツトッピング(120円)×2枚とかで行くようです(Google レビュー情報)。大学生にはありがたいメニューですよね。

今日の宿は何ということのない安ビジホです。夜遅い到着+翌日朝早い出発(後述)ということで、あまり拘らず安くて札幌駅から近いホテルを選びました。寝られれば良いのです。というわけで、1日目を終えます。

 

2日目 9月21日(木)

この日の私の起床時間はなんと5時45分です。というのも、7時30分発の札幌→稚内特急に乗る為ですね。何でこんな早い時間の便にしたのかと言うと、札幌→稚内に1本で行ける特急がこの便しかないからです(男泣き)。因みにですが、特急でも5時間12分かかります(驚愕)。

札幌駅から稚内駅への経路(Google Map より)

ジョルダンより引用。特急「宗谷」で1本で行けるのですが……

遠い!!!!!! 料金は11,090円、走行距離は400km弱だそうです。同じ都道府県内ですよ? 北海道のスケールのデカさを思い知らされますね。

なお、この特急はえきねっとで事前予約していきました。えきねっとはJR特急のオンライン予約できるサイトで、事前に予約をすることで割引の恩恵を受けられます。この特急は11,090円の約35%割引で7,200円で購入できました。

特急に乗車する前に、セイコーマートで朝食兼昼食を購入しておきます。セイコーマートというのは店舗の9割超を北海道に出店しているコンビニチェーンです(通称セコマ)。人口1,000人程度の過疎地にも出店しており、北海道においてはもはやインフラ扱いされています。この旅を通して何度もお世話になりましたが、セコマブランドの飲食物は普通のコンビニよりも安くて美味しかったです。セコマは神。

稚内行の特急「宗谷」

稚内行の特急に乗り込み、車窓から外を眺めたり、セコマで買ったものを食べたり、爆睡したりして過ごします(半分以上は寝てました)。

道北に入ると、車窓からの景色も北海道らしくなってきました。

だだっ広い平野と放牧された牛

というわけで稚内駅に到着! (現存する)日本最北端の駅です。

稚内駅。駅のいたるところで日本最北端アピールがされています。

まずホテルに荷物を預け、少し稚内駅付近を散策します。意外ですが稚内駅の駅舎は新しいです。2011年に新駅舎が開業したのだとか何とか。この駅舎は商業施設的な役割もあり、1階には土産物店やセコマ、2階には映画館が入っていたりします。駅前も整備されていて、歩きやすいですね。

稚内駅前。看板の数値は現在時刻・気温・風速です。

ここからバスで宗谷岬を目指します。稚内駅から宗谷岬までは近い……と、そう思っていた時期が私にもありました(死語)。実は全然近くなく、普通に30kmくらいあります。

稚内駅から宗谷岬への経路(Google Map より)。車で35分……

このように岬が2つあり、稚内(都市部)は左のノシャップ岬の中にあり、宗谷岬は右の岬にあるというわけですね。地図を見れば分かるようにバスに乗らないと絶対に行けません。しかもこのバスも現時点で1日に4便しかないので、乗り遅れは死を意味します。

というわけで、バスに揺られること50分……

(有人地域の)日本最北端、到達!!!!!(実績解放)

宗谷岬のモニュメントと公園

今日も良い天気☆なので景色が良いですね。多分ここが道北一の観光地のはずなので、天気に恵まれて本当に良かったです。

で、ここが記事のサムネイルに使った宗谷岬のモニュメントってわけですね。

北緯45度31分22秒に建てられているらしいです。東京がだいたい北緯36度くらいなので、約10度くらい北ということになります。違う国か?

樺太を臨む間宮林蔵の像。同じポーズをすれば間宮林蔵ごっこが出来ます。

間宮林蔵間宮海峡を発見し、樺太が島であることを発見した功績で知られる人物です。この像は、間宮林蔵樺太へ渡る決意を秘め、海の彼方を見つめる姿を表現しているとのだとか。

今日の宗谷岬からも実際に樺太を臨むことが出来ます。この日は好天で視程(見通し)も良かった為、妻曰く樺太がギリ見えたっぽいです(私は眼が悪いので見えませんでしたが)。樺太にいたことのある祖父と曾祖父を持つ妻は"""浸って"""いました。

すみっコぐらしコラボ

謎のすみっコぐらしコラボ看板です。稚内市が北の隅っこだからという理屈でコラボしているっぽいです。

宗谷岬周辺には、お土産屋さんと何軒か飲食店が立ち並んでいました。それにしても日本最北端アピールが凄い……

最北端のお土産屋さん。何気に Suica とかの電子マネーが使えました。

宗谷岬付近の飲食店。食堂最北端の圧が凄い……

日本最北端の自動販売機。折角なので缶コーヒーをいただきました。

一通り見終わって最北端なものだなあ(詠嘆)としみじみした後、バスで稚内駅に戻ります。宗谷岬の滞在時間は45分でした。

何でそんなに短いのかと言うと、バスの時刻の都合ですね。宗谷岬稚内駅のバスは稚内駅→宗谷岬のバスの到着45分後に出発するようになっており、バス会社も45分で十分やろと思っているのかもしれません。

因みにですが、宗谷岬を観光するバスツアーも宗谷岬は40~50分程度で組まれていたので、まあそんなものなのかもしれません。宗谷岬を時間をかけて観光したい方は車を運転して来ると良いでしょう(当たり前)。

バスで稚内駅まで戻ります。妻は南稚内駅で途中下車し、稚内市立図書館へと文献調査しに行きましたので一人で稚内駅周辺を適当にぶらつきます。

ん…? あれは……

市街地と数頭のシカ

シカだ!!! 多分エゾジカでしょう(知ったかぶり)。このあたりは市街地でも普通にシカがうろついています。普通にデカくて強そうなのであまり接近せず。遠巻きから眺めます。

因みに後から知ったことなんですが、観光客向けにあまりシカに近付かないようにと注意喚起されているっぽいですね。多分不用意に近付いた観光客が怪我とかしたのでしょう。そりゃああんなにデカくて強そうなのに人間は勝てませんよ。

屋外イベントスペース

何らかの屋外イベントスペースです。ライブ会場っぽいですね。以前稚内レミオロメンがライブしに来たことがあるらしいのですが、ここでやったりしたんでしょうか?(それにしても、稚内で降る雪は粉雪ってレベルじゃないと思うのですが……)

稚内港北防波堤ドーム

(一応)稚内の観光地である稚内港北防波堤ドームです(ドームというには横長い気がする)。樺太が日本領だった頃、稚内樺太と日本を繋ぐ海運の要所であって、ここらへんまで鉄道が伸びていたとのことで、鉄道を守る為の防波堤だったんですね。

近付いて中に入ってみました。建築物のことは良く分かりませんが、確かに歴史を感じる建物だと思います。

古代ローマを思わせる円柱の柱が立ち並ぶ……

また街を散策します。

日本最北端(らしい)パチンコ店

日本最北端のパチンコ店らしいです。そんなところまで最北端にしなくても……

因みにですが、妻の行った稚内市立図書館は綺麗な建物だったとのこと。駅舎もそうですが、公共施設の建て替えに力を入れているのでしょうか?

稚内市立図書館

さて、時間は夕方くらい。疲れてきたのでホテルにチェックインし身体を休めます。今日のホテルはドーミーイン稚内です。ドーミーインは東京でも高付加価値型のビジネスホテルとして有名ですよね。

ドーミーイン稚内(荷物を預けに来た時に撮影してます)

他の多くのドーミーインの例に漏れず、温泉大浴場が付いています。露天風呂もあり、稚内の空気を感じながら温泉に浸かれるのは良いですね。

妻と合流し、再び外出します……シカだ!!!!(2回目)

夜の稚内とシカ(動き回っていて上手く撮れませんでした)

今度のシカは昼過ぎに見たシカより小さく、小シカだと思われます。単独でいたのですが親シカとはぐれてしまったのでしょうか?

気を取り直して、夕食を食べようとどこか店を…と探したのですが……飲食店がない!!!! そうなのです。稚内は飲食店がほとんどありません! どう見ても一見さんお断り・地元民の溜まり場的な居酒屋が数軒あるくらいです。物流コストが高そうなので居酒屋にしないと経営が成り立たなかったりするのでしょうか?

仕方がないので夕食もセコマで惣菜を買うことにします。今日は三食セコマ達成です。惣菜が安くて美味しくて助かります。あってよかったセイコーマート。ドーミーインは夜食として夜鳴きそば(ラーメン)のサービスを提供していたりするので、問題なくお腹は満たされました。

そんなこんなで稚内の夜は更けていき、2日目終了です。

 

3日目 9月22日(金)

まずはドーミーインの朝食ブュッフェをいただきます。

君だけの海鮮丼を作ろう! 的なやつ。ここらへんで獲れる海産物です。

言わずと知れた北海道の名物 ジンギスカン

土地柄、海鮮やジンギスカンが充実しており、(前日の夕食はセコマでしたが)ご当地グルメを食べたい欲求はここで満たすことができました。

ソフトカツゲン

ソフトカツゲンは北海道限定の乳酸菌飲料らしいですね。道産子には親しまれているのだとか。これも美味しかったです。

朝食に満足した後にチェックアウトして、再び稚内市街地へ……シカだ(そろそろ慣れてきた)。

フェリーターミナル付近のシカ

この日の目的としては、フェリーに乗って礼文島(れぶんとう)に行くことです! 礼文島ってどこだよ、となる方も多いでしょうから、位置関係をざっくり示した地図を貼っておきます。

稚内宗谷岬礼文島利尻島の位置関係(Google Map より)

礼文島は日本最北の有人離島であることで知られます(最北ばかりだなこの旅)。なお、(この地図からも分かりますが)前日行った宗谷岬の方が僅かに北にあるので、最北端ではなく、(人間が住める北の限界という意味合いで)最北限という呼び方をされることが多いようです。利尻島は4日目に行きます。

そんなわけで稚内フェリーターミナルにやってきました。海に面した街にデカデカとしたフェリーターミナルがあるとポケモンの港町みたいな情緒がありますね。旅という感じがして良きです。

稚内フェリーターミナル(ハートランドフェリー

稚内フェリーターミナルは礼文島利尻島稚内を結ぶものですが、近くには国際フェリーターミナルもあります。

稚内港国際旅客ターミナル

このフェリーターミナルは稚内樺太を結んでいたものです。コロナ流行からの某ウクライナ虐待(ウ虐)おじさんの2コンボのせいで今は閉鎖されています。窓から中を覗き込んでみると(土人)、廃墟ではなく普通に綺麗そうだったので、来る日に備えて整備されていたりするのでしょう。

稚内港国際旅客ターミナル内部(窓から撮影)

樺太に思いを馳せつつ、今日僕たちが用事がある稚内フェリーターミナルに入ります。こういうフェリーターミナルって大概ボロいイメージがあるのですが(失礼)、稚内フェリーターミナルはとても綺麗で、地方の小さな空港のような雰囲気でした。

稚内フェリーターミナル内部

というわけで乗船からの出航!

アマポーラ宗谷(ハートランドフェリー

ターミナルも綺麗でしたがフェリーの中もまた綺麗でした。水洗トイレ完備なのは勿論、キッズ・ペットルームまで用意されています。

フェリー内部廊下

2等客室自由席。寝そべれるようになっています。

因みにですが、稚内礼文のフェリーの料金は2,960円(2等自由席の場合)と鹿児島県桜島フェリーの10倍くらいします。きっとターミナルやフェリーを綺麗にする整備とかに充てられているのでしょう。

稚内礼文島の航海は約2時間です。展望デッキから景色を楽しんだり、2等客室の寝そべりスペースで爆睡したり(ほとんど寝てました)していると、あっという間に目的地の礼文島に到着。

礼文島フェリーターミナル内部

国立公園というのは利尻礼文サロベツ国立公園のことです。ここも最北端売り。

外を歩いていきましょう。フェリーターミナル近くの市街地は海沿いに形成されており、東側には利尻富士利尻島にある利尻山をこう呼ぶ)を望むことができます。離島の港町といった情緒があり、これもポケモン感を感じますね。

因みにですが、礼文島は冷涼な気候で、海抜0mの地点から高山植物の花が咲くことで知られ、花の浮島という別名があるんだとか。この花の浮島って名前も何かポケモンっぽくないですか?

礼文島市街地

礼文島から望む利尻富士利尻山

多分ほとんどの人には通じないと思うんですけど、利尻島の全景と利尻富士の山頂に笠雲がかかった感じ、『ゼルダの伝説 夢をみる島』の舞台の島を思い出すんですよね。名作なので未プレイの方はやって、どうぞ(宣伝)。

何だかゲーム脳みたいなことばかり書いていますがここから普通に書きます(決意)。とりあえず腹ごしらえしようと Google レビューで評判の良いお店に入ります(飲食店が数軒しかないので探すのが楽ちん!)。

うに・海鮮処かふか

ちょっと、というかかなりお値段が張りますが、折角なので海鮮丼を注文します。

海鮮丼。ここらへんで有名なうにもちゃんとのっています。

キタキタキタキタ!!!

非常に美味しゅうございました。特にうには名物なだけあって濃厚です。私はうにが好きな方ではない(普通にサーモンとかの方が好き)のですが、とても美味しかったです。

腹ごなしがてら宿に荷物を預けに行き、礼文島を観光していきます。一応、礼文島の地図を以下に示しておきましょう。

礼文島Google Map より)

どうやって観光を行うかというと……観光バスツアーです!

観光バス。花の浮島らしく、花があしらわれた意匠になっています。

私たちは普段観光バスツアーを使わないのですが、今日は使うことにしました。というのも、礼文島はツアーじゃないと観光地を回るのが非常にしんどいし、礼文島ウェルカム&バックキャンペーンによってバスツアーに申し込むと4日目に乗る礼文→利尻のフェリー料金が無料になるからです。

www.welcomeback-cnp.jp

というわけで、ツアーに参加していきます。バスツアーガイドという職業の人を久しぶりに見たと驚きつつ、その軽快な語り口で紹介される島の情報を楽しんでいきます。

ここ礼文島は1948年という戦後間もない時期に金環日食が起こったそうで、多くの天文学者が訪れたようです。当時の島はそんな多くの科学者を受け入れられる宿もありませんから、民家に泊まってもらうなど島を挙げての一大プロジェクトだったようです。結果、観測は成功し、島に記念碑が立てられることとなりました(この記念碑はバスから見ました)。

ググってみると、当時の状況が論文の一部として報告されているようです。

https://www.asj.or.jp/jp/activities/geppou/item/113-11_702.pdf

この論文によると、当時礼文島に滞在したのべ人数はなんと2,370人だそうです。こんな小さな島(現在の人口も2,000人ちょっと)に戦後間もない時期、これだけの人数が集まったことからも、プロジェクトの大きさが伺えます。

そんな堅苦しい話はさておき、車窓からはまさに原野といった感じの風景を楽しむことができました。

車窓から見えた原野。Windows XP の壁紙みたいだあ(直喩)。

というわけで最初の降車スポットである澄海岬(すかいみさき)に到着! その名の通り、澄んだ海を楽しめる景勝地ですね。

澄海岬

澄海岬

冷たい風が心地よく、風景も綺麗です。教養も語彙力もないので上手く言語化ができないのですが、冷涼な気候と澄んだ海、雄々しい岩肌が剥き出しの原野的な風景が広がっているのがここ礼文島の風景の特色なのかなあと感じます。

澄海岬併設の観光施設的な飲食店(ボロい、トイレは汲取式)には、中学生が描いたと思しき学祭のポスターが掲示されていました。

船中は船泊中学校の略です

中学生らしくて良い絵ですね。ちょっと泣きそうになりました。自分が歳を取っておじさんになり、こういう青春的なものが眩しく感じるようになったからでしょうか。

礼文島には中学校が2つあり、船泊中学校(生徒28名)と香深中学校(生徒28名?)です。こんな離島に人が根付いて生活を送っていることに身が引き締まる思いがします。

そんな思いはさておき、再びバスに乗り込み、次(というか最後)の降車スポットであるスコトン岬へ。スコトンというのはアイヌ語で「大きな谷にある入江」という意味だそうです。北海道あるあるですが、こういう地名は大概アイヌ語が元になっていたりします。

スコトン岬

ここスコトン岬は澄海岬ほど特徴のある風景ではないのですが、礼文島の北の先端に位置し、日本最北の有人離島の北端ということで観光地になっています。正面にはトド島という無人島も見えますね。

トイレまで最北限アピールしています。ここも汲取式……

花の浮島と呼ばれる礼文島ですが、僕たちが行った時期は花は咲いていませんでした(時期が時期なので)。ただ、花が咲くような時期にはほとんどの日で雨が降っており、ここ礼文島観光では、好天を取るか花を取るか、という選択を迫られるようです。

ただ、本土で見慣れない植物を見ることはできました。恐らく、何らかの高山植物なのでしょう。

何らかの高山植物(同定はできません)

というわけで、バスツアーを終え、市街地の方に帰ってきました。今まで参加してこなかったバスツアーという形態ですが、思いのほか楽しめましたね。段取りを向こうが組んでくれる&交通手段の心配をしなくて良いのは楽で良いです。情報もバスガイドの喋りで勝手に耳に入ってきますし……

時刻は17時前くらい。市街地を散策した後、カフェにでも入ろうかと思ったのですが、17時閉店らしいので諦めました。島の夜は早いのです。これじゃ礼文島でも夕食処はまともに期待できませんね。夕朝食付きの宿にしておいて良かったです。

散策中、島で小売業の役割を担っていると思しき商店を見たのですが、物価が……高い! 東京の物価なんか比じゃなく高いです。離島なので物流コストがかかる分高くなるのは分かるんですけど、島民の暮らしってどう成り立っているんでしょうか? よく分かりません。外食をほとんどしなさそうなので、そういうお金がかからない、とかでしょうか?

まあそんな感じで特にやることもなくなった為、宿へ、本日の宿はここ、旅館かもめ荘です。旅館と銘打ってはいますが民宿ですね。

旅館かもめ荘(荷物を預けに来た時に撮影してます)

この写真、もちろん本物なんですけど、何かCGっぽくないですか? 影の付き方が単純なのでそれっぽく見えるのかもしれません。

この宿は民宿ではありますが、ちゃんと共用部と部屋は分かれており、トイレと洗面台は独立で付いています。見た目も小綺麗で、民宿をイメージさせるボロさはありませんでした。

暫しゆっくりした後、宿のおばあちゃんお手製夕食をいただきます。

かもめ荘での夕食。こういう宿にありがちなタイプの夕食です。

とても美味しいです! 特に写真上部にあるホタテのガーリック焼きが絶品ですね! 今までに食べたことのない美味しさで、ホタテの可能性を感じました。写真中央部のほっけも美味しいですね。やはり海産物が新鮮で美味しいんでしょうね(凡感想)。

大満足です(ただ量が多かった為妊娠しかけました)。部屋に戻り、またゆっくりします。非常に移動が多い旅の為、こういうゆっくりできる機会は貴重ですね。礼文島は夜にやることがなくて助かりました(?)。

疲れを癒しつつ、3日目終了です。

 

4日目 9月23日(土)

5時頃に目が覚めて、ふと部屋の窓の外を見ると、美しい風景が広がっていました。

部屋の窓から望む利尻富士と朝焼け。

朝の冷たく澄んだ空気、朝焼け、そして利尻富士……(宮古島もそうでしたが)遮るもののない離島の空は綺麗です。東側に窓がある部屋で良かった~。

その後、しっかり二度寝してから起床します。まずは朝食をいただきます。

かもめ荘での朝食。ザ・日本の朝御飯って感じですね。

その後、宿をチェックアウト。いやあ良かったですよかもめ荘。民宿ではありますが、宿自体は小綺麗ですし、ご飯は美味しいですし、金→土宿泊で夕朝食付きなのにそんなに高くないのは嬉しいです。おばあちゃんの人柄も良かったですね。前評判通りの良い宿でした。

今日の目的も、フェリーで礼文島から利尻島に渡ることです! 移動ばっかだなこの旅! まあ、まだ少し時間があるので、市街地周辺を少し見て回ります。

厳島神社

厳島神社です。あの有名な厳島神社と関係あるかと思いきや、1800年頃に海産繁殖祈願の為に建てられたようで、関係はないものと思われます。島の主産業が漁業であることを考えればこういう神社があるのは道理だと思います。

礼香寺

礼香寺です。「礼」文島の「香」深にあるから礼香寺なのでしょう。普通に地元民と思しき人の出入りが結構あったので、中に入るまでの勇気はありませんでした。

うのず製菓。島で唯一の和菓子屋さん。

うのず製菓です。ここは島で唯一の和菓子屋さんだそうで、礼文まんじゅうが売りなのだとか。ここしか和菓子屋がないのに礼文まんじゅうとは……折角なので、まんじゅうを2個購入。

カフェは10時開店なので断念しました。10時開店17時閉店じゃ行けませんね……なお、この時も商店を2店舗ほど見たのですが、物価はやはり高かったです。

とまあそんなわけで礼文島のフェリーターミナルまで戻ってきました。

礼文島のフェリーターミナル内部。このターミナルも綺麗ですね。

こっちは香中も近いっぽので香中祭ポスターも飾ってあります。

搭乗(キャンペーンの)手続きを済ませて、いざ搭乗! 礼文島を発ちます。

礼文島、さらば!

礼文→利尻はとても近いので、40分程度の短い船旅です。今度は寝ることなく、展望デッキで黄昏れながら航海を楽しみます。

展望デッキ廊下と利尻富士

あっという間に利尻島に到着! ちょうど良さそうなご当地水(?)があったので、買っておきます(水は旅の必需品なので)。

Reshiria(リシリア)。利尻は水が美味いらしいです。

フェリーターミナル周辺はいくつかの店舗が立ち並んでいます。

鴛泊(おしどまり)フェリーターミナル周辺

これらの店舗の前を散策していると……何やら面白い名前の店が。

FUCKINGOOD。TAKEOUT! とは書いてありますが、店内飲食もできます。

クソ良いってことでしょうか? そんなオタクみたいな……と思いつつ、軽く食事をしたいなと思っていたので、この店で食べていくことにしました。

中は海の家的な感じで簡素な椅子と机が並んでおり、カウンターで注文するスタイル。ザンギと鹿肉の肉まんを注文し、いただきます。ザンギは普通、鹿肉はあまり美味しくないかな……という感じです。まあ、小腹は満たせました。

さて、利尻島散策に出発! 利尻島ではバスツアーを予約してないので、徒歩(かち)とバスで回る旅程になっています。頼れるのは己の足だけなのです。

フェリーターミナルから撮影した利尻島利尻富士

海があり、山があり、自然豊かな森がある……相変わらずポケモンみたいな情緒がありますね。昨日からこの喩えを持ち出しすぎですが、そう感じるので仕方がありません。

海を眺めながら、海沿いの道路を歩いていきます。

観光客の為か、ちゃんと歩道も整備されています。

この旅ではできませんでしたが、こういう島は海沿いをサイクリングで回ると気持ち良さそうだなと思いました。人通りも少ないですし、妻に先導してもらえば視覚にハンディキャップがある私でも事故る可能性は限りなく低そうです。

暫し歩いて、振り返ってパシャリ。

鴛泊とペシ岬

あのゴツゴツした岩山っぽいのはペシ岬という岬です。頂上には展望台が設けられています(こういうところあるある)。

というわけで目的である姫沼の入口部までとうちゃ……

姫沼入口部

凄い急傾斜の坂だ!!!!(バスツアーで来れば良かったかな……)

いやこれはキツいですね。バスで来たとしても、バスの停車場所がここにあるので結局この坂を登るしかありません。多分普通に車とかで来るべきなんでしょう。バスツアーだとこの坂はスキップできるものと思われます。

でも結局頼れるのは己の足のみ(ストイック)なので、登ります。

姫沼展望台

中間地点までやってきましたので少し休憩。展望台とか銘打っていますが、草木が生い茂っていて視界を遮っているので、見晴らしは悪いです。

また歩いていきます。姫沼までの道で一番キツいのは入口部の急傾斜で、それを乗り越えれば後は比較的平坦でした。

道中、ここを進んだら元の世界には戻れないんだろうな的な小径もあり、人里から離れてきた感がありますね。

森の中のヤバそうな小径。

というわけで……到着! ここが利尻島一の景勝地として知られる姫沼です!

姫沼。とても静かな景勝地です。

人里からやや離れているのもあり、静かで、厳かで、神聖な空気感を感じます。

早速姫沼周りを散策していきましょう! 姫沼をぐるっと囲むように遊歩道が整備されており、歩きやすくなっています。助かる~。

姫沼の遊歩道

姫沼の風景

姫沼の風景

ここ姫沼は、沼の水面に映る利尻富士、所謂逆さ富士が見られることで知られています。が、残念ながら今日は見えませんでした。水面が鏡の役割を果たす必要があるので、風が弱く、水面に波が立たないような気象条件となる必要があります。また、快晴の方が光量が多いので条件が良いでしょう。

逆さ富士は見えませんが、気持ちが良く、ハイキングには持ってこいの場所ですね。姫沼のベンチで、礼文島で買った礼文饅頭を利尻の水 Reshiria でいただきました。風景の美しさのおかげか、単に身体が疲れていたせいかは分かりませんが、とても美味しかったです。

因みに、ここ姫沼の湖畔には1軒の店があります。中を覗くと、軽食屋兼写真屋さんのような感じで、姫沼の花や野鳥の写真が売られていました。当然スマホ撮影は厳禁なので店内の写真はありませんが、雪の妖精で知られる野鳥シマエナガの写真など、とても魅力的な写真が何点も展示されていました。

というわけで姫沼を後にし、急傾斜を下り、バスの停留所のある姫沼入口部まで戻ってきました。このバスは1日5便しかないので、乗り遅れないように注意します。

いやあ、それにしても……疲れた!!!!

普通にめちゃくちゃ疲れてしまいました。疲れたので、とりあえずバスに乗り込みます。バスは山手線のように島をぐるっと一周するようになっているので、バスの窓から風景を見るだけでも何となく島の雰囲気を楽しめます。

利尻島Google Map より)

バスで島を時計回りに進んでいきます。本当はオタトマリ沼と仙法志御崎公園も行く予定だったのですが……スルーしました!

というのも、バスから見て、降りるまではないかな……と判断したからです(この判断は疲れているせいもありますが)。オタトマリ沼より姫沼の方が遥かに綺麗そうでしたし、仙法志御崎公園はただのちょこんとした海浜公園で、次の便が来るまでの時間(2時間以上)を潰せそうにないんですよね。バスから外の景色を眺めながら(時々寝落ちしつつ)、宿がある沓形(くつがた)まで降りずに直行です。

というわけで、まずは宿にチェックインして部屋に荷物を置きます。今日の宿はここ、アイランドインリシリです。

アイランドインリシリ外観

所謂リゾートホテル的な宿ですね(利尻島をリゾート地と呼んで良いかは大分怪しいですが)。開業も比較的最近らしいので建物も新しいです。ロビーもお洒落な感じでした。

アイランドインリシリロビー

何気に嬉しいウェルカムドリンク。昆布水×フルーツビネガーでご当地感アリアリ。

荷物を置いたら、沓形周辺を散策していきましょう!

かつて足湯だったと思われる場所

早速パンチが強いスポットがお出迎えです。理由はよく分かりませんが、かつて足湯だったと思われる場所で、今は廃墟となっています。

足湯の表部分。「ふれあ」以降が掠れているところに哀愁を感じます。

お次はこちら!

おみやげ・飲食店の前にぽつんと佇む神社

おや? これは……

神社の説明文

パンチが強すぎる!!!!

画像が見えない人向けに要約すると、「平成5年に顕現した女神さまは、啓示を受けたり何やかんやあってここに祀られることになった」とのことです。

この美喜枝女王という人についてググってみたんですけど、マジで何者なのか、よく分からなかったんですよね。ネットにまったく情報が転がっておらず、私と同じで困惑している観光客と思しき人の記述だけがありました。ウェブページを持たないような閉鎖的で小さな新興宗教ってところでしょうか? こういうのを見ると何か怖くなります。

いやぁ、しかし、土曜ですが沓形は活気がぜ~んぜんありませんね……利尻島に来るような人は日本最北の山で日本百名山にも数えられる利尻富士の登山が目的で、他はあまり興味がないのかもしれません。上2つのパンチが強いスポットもあってか、より寂れているように感じられます。

暫し虚無なものだなあ(詠嘆)と黄昏れた後、宿に戻ります。この宿は利尻の天然温泉が付いているので入浴して旅の疲れを癒していきます。

ホテルの屋上には展望デッキがあったので、利尻島からの夕暮れをパシャリ。ここから西側には遮蔽物が何もないので夕日が綺麗に見えます。離島の特権ですね。

ホテル屋上の展望デッキより、利尻島の夕暮れを撮影。

さて、お待ちかね、ホテルレストランでの夕食です!

アイランドインリシリでの夕食(の一部)

このホテルの夕食はコース&ブュッフェの併用型で、上の写真は最初に出てくる料理です。あとはブュッフェで好きなものを取ることができます。ブュッフェの内容は、ご当地感があるものが多く、見てるだけでも楽しいです。勿論、味も美味しかった……

焼きうにぎり

夕張メロンの漬物、昆布チップ

ホッケフライ

ただ、夕張メロンの漬物だけはあんま美味しくなかったですね……

というわけで、4日目も終わり! 6泊7日の旅も折り返し地点を過ぎました。

 

5日目 9月24日(日)

まずは朝食です。夕食とは打って変わり、朝食は完全ブュッフェスタイルでした。朝も、ご当地感のあるラインナップが並びます。

蝦夷鹿肉のカレー

塩昆布のスクランブルエッグ、道産フライドポテト

雲丹(うに)粥

そんなラインナップの中に……

北海道産の3種チーズ、バナナチップスとアーモンド、クラッカー、ワイン

最高~~~~だけど何でこれを朝に出した!?!?!? 夜では!?!?!?

まあでもチーズ好きなのでとても嬉しいです。流石に朝っぱらからワインは飲みませんが、クラッカーやチーズ(特にゴーダチーズ)、バナナチップスにアーモンドと楽しませてもらいました。夜に出てきたら完全に優勝してしまうやつですねこれ。ごちそうさまでした。

宿をチェックアウトし、(沓形から地味に距離がある)利尻空港まで送迎バスで送ってもらいます。今日は利尻空港から札幌丘珠空港まで空路で移動します! 本当に移動ばかりな旅なんですね~(他人事)。

利尻空港とか札幌丘珠空港とか聞いたことないよっていう方も多いと思いますが、北海道はあまりにもデカ過ぎるので空港がたくさんあるのです! 陸路だけだと時間がいくらあっても足りませんからね……!

国土交通省北海道開発局のページより。ただし礼文空港は休止中です。

というわけで利尻空港に到着! とても小さな空港ですが、意外にも綺麗でした(失礼)。

利尻空港外観

利尻空港内部

空港の展望デッキからは、利尻富士をバックに滑走路を望むことができます。

利尻空港展望デッキから撮影

搭乗手続きを済ませ、いざ札幌!

ATR42-600。まったく聞いたことない……

今回乗るのは ATR42-600 という飛行機のようです。小型の飛行機で、なんと座席数36席で運航しています。羽田とか成田とかの大型空港を使う限りでは乗る機会のない飛行機といえるでしょう。小型の飛行機ではありますが、運賃は高くなく、むしろ安いので助かります。

というわけで、さらば利尻島! 個人的には、利尻島より礼文島の方が楽しめましたね。利尻島利尻富士に登らないとあまり観光の選択肢がありませんし、礼文島のように最北の離島という付加価値もないので、非登山民は行く島ではないかな~と思います。私たちは稚内の用事があったので、ついでに回っていますが……

利尻空港から札幌丘珠空港までは1時間弱です。流石飛行機、陸路の比じゃなく早いですね。道民が道内の移動の足に使っているのも納得です。弾丸旅行の疲れが溜まってきているのもあり、爆睡してたら一瞬で着いていました。

札幌丘珠空港外観

札幌近くの空港といえば新千歳空港ということで影の薄い札幌丘珠空港ですが、この空港から道内の各空港に行くことができ、小規模ながら道内のハブ空港的な役割を果たしているといえそうです。また、本州の一部空港にも飛んでいるようです。羽田・成田がないのは、新千歳空港があるからなんでしょうね(多分)。

札幌丘珠空港の航路図

道中でセコマブランドの北海道ミルクコーヒー(ホット)を買って飲みながら最寄りの栄町駅まで歩き(徒歩20分弱)、地下鉄で札幌の中心部に向かいます。ここは北海道の中心部、稚内や利尻・礼文と違って鉄道が発達しており、移動は楽ちんです。

というわけで到着! ここは札幌……

すすきの。詳細は後述しますが、既に不穏な空気が漂っていますね。

ではなくすすきのです! 札幌からほど近いこのすすきの、日本三大歓楽街の一つに数えられており、コロナの時期に悪者扱いされてたり、今年に入って某事件が起きたりと、何かと話題に事欠かない場所ですね。ここに降りたのは今日の宿が近い為です(宿に荷物を置きたい)。すすきのは6日目夜に観光していくことにしましょう!

さて、時刻はお昼頃。ちょうどお腹が減ってきたので、今日は札幌グルメの一つとされるスープカレーをいただいていきましょう! お店はここ、Suage 2 です。

Suage 2。場所柄、近くには不穏な看板も見えます。

Suage は札幌だと有名なスープカレーの名店らしく、Google レビューも4,000件超で4.3あり(現時点)、かなり期待できそうなお店です。入った時は名店らしく満席でしたが、少し待ったらすぐ通してくれました。

因みに、ここから歩いて20mくらいのところに Suage + なる Suage の本店がありますが、提供内容が同じということ、Suage + の方だけ異様に行列が長いことから、こっちにしました。提供内容に差はないので行列に差があるのは謎です。

パリパリ知床鶏と野菜カレー

牡蠣と岩海苔のカレー

ご当地感があるものの中から、定番とされるパリパリ知床鶏と野菜カレーと、イロモノ枠で牡蠣と岩海苔のカレーを選んでみましたが……両方非常に美味いですね! 後者は、カレーに牡蠣って大丈夫? って思っていたので意外でした。辛いカレーに牡蠣の旨味が染み出していて、独特の味が作られていました。スープカレー好きとして目覚めそうです。

ここで、妻は先祖調査で北海道立図書館に用事があるので、本旅行中2度目の妻との別行動になります。妻は札幌に家族旅行で来たことがあるらしく、札幌駅周辺のテンプレ観光地はその時に回ったとのこと。というわけで、1人でテンプレ観光地を回っていきましょう!

狸小路商店街

ここは狸小路商店街で、一応札幌周辺の観光地として数えられています。こういうアーケード商店街って地方都市によくある気がします。日曜というのもあり、人通りが多く、活気のある感じでした。

そして札幌駅周辺のメイン観光地の一つ、北海道庁旧本庁舎、通称赤レンガ庁舎にやってきました!

赤レンガ庁舎(工事中)。一応、それっぽく見えるように絵が描いてあります。

って、工事中なんか~い!

どうやら保存修理・改修工事で昨年度から工事してたっぽいですね。何という間の悪さでしょう。いや、調べてから来いよ…って話なんでしょうけれどね。2025年度リニューアルオープン予定だそうなので、これから旅行に行く皆様はご注意ください。

それにしても残念です。ここ赤レンガ庁舎はポケモンLegendsアルセウスのギンガ団本部の元ネタ(聖地)ですし、こういう西洋風の建築物が好きだったりするので、楽しみにしていたのですが……

まあ言っていても仕方がありません。あまりがっかりさせないようにする為か、仮設見学施設が設けられているので見ていきましょう。

赤レンガ庁舎の仮設見学施設

仮設見学施設にしては綺麗で、展示内容は保存修理・改修工事についてが中心でした。個人的には、建物の雰囲気などを感じながら見て回りたかったところです。

仮設見学施設内部

消化不良感がありつつも赤レンガ庁舎を後にします。

大通公園。とても賑わっています。

大通公園です。札幌雪まつりを始め、札幌の各種イベントが行われる場所であり、市民の憩いの場的な場所になっています。この時は2023さっぽろオータムフェストという食のイベントが開催中で、出店と多くの客で賑わっていました。それにしても人が多い!

www.sapporo.travel

ん……?

大通公園内部の道路沿い

(業態が) 黒 い 三 連 星

画像の解像度が粗くてよく分からないよ! という方向けに文字情報で説明すると、大通公園内の道路沿いにガールズヘブンという風俗求人サイトのトラックが3台並んで停まっています。3台も並んでいると壮観です。有名観光地や憩いの場的な役割がある大通公園のど真ん中に風俗求人カーが3台鎮座しているのは、市的には良いんでしょうか?

ここに限らず、札幌駅周辺を歩いている時に風俗求人カーは何回も目撃しており、あの有名な「バーニラ バニラ バーニラ 求人」というフレーズを爆音で流したバニラカーが走ったりしてました。多分すすきのが近いからなんでしょうね(凡推理)。博多と中洲の距離感のように、札幌とすすきのの距離感も近いと感じます。

まあそんな風に風俗求人カーに遭遇したりしなかったりしましたが、気を取り直して大通公園内を進んでいきます。

大通公園の広場

大通公園のメインスポット的な場所に着きました。ベンチに座った沢山の市民がいます。背景に見えるのはさっぽろテレビ塔で、これも有名観光地ですね。

さっぽろテレビ塔は3F(高さが約23mあり、通常の建物3Fの高さより凄く高い)のスカイラウンジまでは無料で入ることができます。以降の展望台エリアは有料エリアです。

さっぽろテレビ塔2F売店と雪ミク

中心に鎮座しているのは北海道コラボの初音ミク(雪ミク)です。これまで行った新千歳空港利尻空港、札幌丘珠空港にも飾ってあったり物販があったりしました。

https://snowmiku.com/

snowmiku.com

雪ミク別バージョン(さっぽろテレビ塔

展望エリアの高度がさほど高いわけではないし、1人だし、料金も結構高いしで、展望エリアを見るまではないかな…と思い、さっぽろテレビ塔を後にします(観光客の屑)。ちなみに、さっぽろテレビ塔の地下は飲食店が立ち並ぶエリアになってました。お腹は減ってないので入りませんが、雰囲気は良い感じでした。

さっぽろテレビ塔地下街

お次にやってきたのは札幌市時計台です。これも順張りof順張り観光地ですね。

札幌市時計台

札幌市時計台内部1F

そもそも札幌市時計台は何なのかというと、もとは札幌農学校(いまの北海道大学)の建物の一つです。札幌農学校は「少年よ、大志を抱け」という言葉で知られるクラーク博士が初代教頭を勤めた学校として、有名ですよね。

こういう背景があり、内部の展示としては北海道と札幌農学校の歴史についての展示がメインとなっています。札幌農学校の歴史は北海道の開拓の歴史と密接に関わっており、興味深かったです。

札幌市時計台内部2F。クラーク博士像と記念撮影スポット。

2Fには明らかな記念撮影スポットがあります。本を片手に木製ベンチに腰掛けるクラーク博士像(等身大)と記念撮影できるようです。ただ、札幌市時計台が建設されたのはクラーク博士が札幌農学校教頭だった時期よりも後のようなので、こんな風にベンチには座っていなかったと思われます(知らんけど)。

札幌市時計台内部2F

ここは入学式や卒業式を行う講堂の役割も果たしていたようなので、その関係で椅子が並べられた利しているんでしょうか? 何か雰囲気が西洋の教会みたいな感じですね。こういう雰囲気好きです。

時計台を後にし、また、札幌を歩き回ります。こんな風に札幌駅周辺を歩き回っていて思うのは、このへんって歩きやすいんですよね。

時計台にあった札幌駅周辺の地図。左が北向きに対応していることに注意。

この地図を見ると、京都のように碁盤状に街が形成されています。住所も、「北2西3」のようにデカルト座標ライクに定義されていて、非常に合理的です。北海道は(人類の歴史スケールで見れば)比較的最近に開拓された為、計画的な街づくりがなされてきたのでしょう。実際の通りの風景も下の写真のように綺麗で歩きやすいです。

赤レンガ庁舎前の通り。地味に舗装通り発祥の地とのことです。

それにしても疲れた! この弾丸旅行ももう5日目でかなり疲れが溜まってきており、今日も札幌観光で歩き回ったので、非常に疲れました。札幌駅へ行き、地下鉄ですすきの駅に戻ります。

札幌駅南口。こっちがメインの出口だと思われます。

そして今日の宿はここ、ザノット札幌です。

ザ ノット札幌ロビー(荷物を預けに来た時に撮影)

街中にあるごく普通のビジネスホテルですが、ロビーがお洒落でワンランク上のビジネスホテルという感じがします。日曜宿泊ということもあり、すすきのの街中にあるということもあってか、建物の質の割には料金はかなりお安めでした。ただ、スタッフの日本語が相当怪しめで聞き取りづらく、こういうところで経費を削っているのかな、と思いました。

北海道立図書館(妻撮影)

上の画像の北海道立図書館に行っていた妻と合流し、夕食を外に食べに行きます。今日の夕食は……焼肉です!

エゾジカと羆(ヒグマ)

エゾジカだ!!! ヒグマだ!!!

というわけで、ご当地感がある肉が食べられる焼肉屋にやって参りました。お味の方は……珍味ですね(婉曲表現)。特にヒグマの方は……ぶっちゃけ美味しくない!!!

私たちが普段牛・豚・鶏の肉を口にするのは合理的なんだなあと思いました。お口直しに牛肉を注文。ただ、普通の牛肉を頼むのも悔しいので……

コリコリとツラミ(奥はオニオンスライス)

牛のコリコリとツラミを(名前だけで)選んでみました。コリコリはホルモンで、その名の通りコリコリとした食感のお肉、ツラミもその名の通り面(ツラ)です! つらそう(適当)。

やっぱり牛肉は美味しいですね! コリコリは注文した肉の中で一番安価でしたが、私たちの中で一番好評だったので、やっぱり貧民ということでしょうか。

お腹を満たして外に出ます。味はアレでしたが、シカとクマを食べたという実績が解放されましたし、満足です。

ホテルに戻ると、ロビーでウェルカムプレートをいただけるとのことなので、夜のロビーでお洒落なプレートをいただきます。

ウェルカムプレート

夜のロビー(外にはすすきのの繁華街が見えます)

夜のロビー

お洒落なバーのような雰囲気で居心地は良いのですが……眠い!!!!! 残念ながら今ゴリゴリに疲れが溜まっているので、こういうリラックスできる雰囲気だと眠くなっちゃうんですよね(赤ちゃん)。

名残惜しいですが、ウェルカムプレートをさっといただいた後、部屋に戻ってゆっくり休みます。こうして5日目も終了です。かなり疲れが溜まってきております。

 

6日目 9月25日(月)

疲れが溜まっているのでこの日はかなりゆっくりとした起床です。直食付きなので、まずはロビーで朝食をいただきます。

ザノットでの朝食

何か丸いやつがある!(語彙力不足) この丸いやつを開けて見ると……

ザノットでの朝食(丸いやつ展開後)

こんな感じでした。はぇ~すっごいお洒落……

内容は、北海道産のホタテ・牛肉、夕張メロン、北海道牛乳のミルクプリンなど、ビジネスホテルの朝食にしてはご当地感溢れるメニューであり、非常に良かったです。

ザノット札幌をチェックアウト。建物の質、夜のロビーのウェルカムプレート、朝食と色々良い割には値段が非常に安くコスパ良しなホテルでした(日曜宿泊が効いてるのかもしれませんが)。

すすきの駅から地下鉄に乗り、札幌駅の1つ北の駅、北12条駅へ。目的地は……北海道大学です。

北海道大学校門

札幌駅徒歩圏内の好立地にありますね。昨日時計台で札幌農学校の歴史を学んだっていうのもありますし、興味を持って散策していきます。

北海道大学入口の地図

デカ過ぎんだろ………

何かスーツを着ている人が多いな~と思ったら、この日は博士課程の学位記授与式をやっていたみたいです。何か感動的(ONDISK)。

博士課程の学位記授与式をやっているようです。

大学の森の中を歩いていくと、森に佇む小さいながらもお洒落な店を発見。

北大マルシェ

どうやら大学構内で生産された牛乳を店内で加工して販売しているみたいです。流石北大、スケールがデカい。

古河講堂

古河講堂です。時計台と同じ、ここも昔に建てられた建物枠で、札幌の観光名所の一つにも挙げられています。なんと、今も文学研究科の校舎として使われているとのことで、一般人は外から眺めるだけです。文学研究のことは分かりませんが、昔のことに思いを馳せながら研究していたりするのでしょうか。

クラーク博士像。今日は周りに人がいっぱいいました。

クラーク博士の像です。観光客だけでなく、学位記授与式後と思しき人たちが記念撮影しており、普段から学生に親しまれているものと推測されます。待ち合わせの目印とかにも使われてそうですよね。

なお、クラーク博士関係のモニュメントは、ここだけじゃなくていくつかありました。札幌農学校の精神が今の北海道大学に繋がっていたりなかったりするのでしょう。

リスin北海道大学

リスだ!!!!

何か人だかりができていると思ったら、北海道大学の構内をリスが走り回っていました。リスを見たり写真を撮ったりしているようですね。シカと違って小さくすばしっこいので眼で追うのが大変です。それにしても、大学構内に普通にリスが走り回っているのは流石北大といったところでしょうか(2回目)。

リスを見送り、散策を続けます。道中、学内のセコマでガラナというこれまたセコマオリジナルの炭酸飲料を買いました。私は普段炭酸飲料は飲まないのですが美味しかったです(安心と信頼のセコマブランド)。

北海道大学は見た目がいかにも大学って感じな雰囲気の良い建物が多くて、歩いていて楽しいですね。

北海道大学総合博物館

新渡戸稲造

新渡戸稲造像です。私も札幌市時計台で知ったのですが、札幌農学校の卒業生とのこと。

絶対零子さんの等身大パネル(外から撮影)

理学部の建物にあった絶対零子さんの等身大パネルです。どういうこと??? と思われた方も多いと思いますが、私もどういうこと??? と思いました。元ネタは言うまでもなく絶対零度でしょうけど……

調べてみると、北海道大学理学部物理学科の公式キャラクターのようです。公式HP「零子の部屋」やX(旧Twitter)アカウントが作られています(地味に礼文町出身設定…)。

sites.google.com

この公式HP、良いことが書いてあって、第一話「就職無理学部ってホント?」の巻では、「この変化の激しい時代で、すぐに陳腐化する技術を職業訓練的に身に付けるのではなく、汎用的な基礎を学んで変化に対応できる人材になろうね」と説いています。良いこと書いてあるなあと思うのは私が物理学科卒だからかもしれませんが……

零子の誕生の経緯や目的は調べてもよく分かりませんでしたが、とにかく公式キャラクターであることは間違いないようで、グッズが作られて入試説明会やオープンキャンパス等で配布されている他、物理学科寄附への返礼品としても用いられていました。

ファンも獲得しているようで、北大Wikiなる大学非公式のwikiによると、北大の大学祭に絶対零子のコスプレが現れたりしたとか。意外と親しまれているんですね。因みに、ずっと2年生(という設定)なので、ずっと留年していると思われているようです。

疲れてきたので、散策もぼちぼち終えて昼食とします。折角なので、学食でいただいていきましょう! 北海道大学の学食はいくつもありますが、その内の一つ、クラーク会館にあるクラーク食堂でいただきます。

クラーク食堂(クラーク会館)

学食だけあって、メニューは全体的にお安めですね。ちゃんとカロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物の量が明記されていて良きです。

山かけネギトロ丼(561円)

こういう学食には珍しいネギトロ丼があったので注文。流石にネギトロの量は多くはないですが、この値段でネギトロ丼が食べられるのはコスパ抜群です。学生には大助かりでしょう。

小腹を満たしたら、北海道大学を後にして、地下鉄で北12条→札幌(1駅)、JRで札幌→森林公園(4駅)と移動します。

森林公園駅

何にもない……私には何も……

地方都市特有の都心部から数駅離れると終わりを迎える現象ですね。JRは地下鉄と比較して駅間の間隔が広く、わずか数駅でこうなるようです。そんなことを思いながらバスに乗り込みます。

北海道 開拓の村

というわけで、北海道開拓の村にやってきました! ここは一言で言うと、北海道の開拓史上の建物を移築復元・再現して集めた屋外博物館です。こんな感じに再現された建築物が立ち並んでいます。

北海道開拓の村 市街地エリア

近くにある北海道立総合博物館が月曜定休ということもあって死ぬほど空いているので、ゆったりと散策していきましょう。

開拓使札幌本庁舎(ビジターセンター)

開拓使札幌本庁舎は北海道庁が創設されるまで開拓の拠点でした。創設後は北海道庁舎である赤レンガ庁舎がその役割を担うこととなります。なお、ビジターセンターを兼ねているというのもあり、残念ながら内部は普通に現代的でした。

旧浦河支庁庁舎

旧浦河支庁庁舎です。道庁が支庁制度を採用した結果建設されたようです。教養なさそうな感想で申し訳ないのですが、ピンク色ってダサくないですか?

旧小樽新聞社

旧小樽新聞社です。インターネットの普及した今でこそ終わったメディア扱いされることの多い新聞ですが、当時は人々の貴重な情報源であり、重要な仕事だったと思われます。

旧札幌警察署南一条巡査派出所

旧札幌警察署南一条巡査派出所です。人がいる以上治安維持の為に警察組織が必要ってワケですね。写真に写っているのはボランティアのお爺ちゃんです。ここでは詳細が書けませんが、妻の先祖調査の関係で会話が盛り上がり、20~30分くらいずっと話してました。激動の時代を生きてきた証人の言葉は重みが違います。ここ開拓の村で一番印象に残っており、意義があった場所でした。一緒に記念撮影もしてもらいました。

札幌農学校寄宿舎

札幌農学校寄宿舎です。歴史を感じますね。写真を良く見ると分かりますが、渡り廊下で左右の建物に繋がっており、意外と広いです。中には当時の学生居室を再現した部屋だけでなく展示が無限にあり、時間の都合で全部は見切れませんでしたが、入浴中に寮歌を斉唱していた記述などに青春を感じました。

旧北海中学校

旧北海中学校です。ここは私立の英語学校で、札幌農学校の受験準備の為の予備校だっらようです。中学校と名前が付いていますが、札幌農学校が大学に相当する為、現代だと高校に相当する感じでしょうか。

中学校内部。当時の制服。

中学校の内部に当時の制服の展示がありました。こういう制服って地味なイメージがあるのですが、女生徒用の制服が意外と華美だなあという感想です。この中学校が私立ということで当時の上級国民が通っていたということでしょうか?(記述がないので分かりませんでした)

旧山本理髪店

旧山本理髪店です。こんなものまで再現したの!? という感じではあります。確かに人がいる以上必要ではありますが……

理髪店内部。映っているのは勿論マネキンです。

髪を切る様子はかなり現代に近い……というか、ほとんど同じですね。建物外観にも理髪店にあるあのバーっぽいのがありましたし、理髪店はこの頃から変わっていないのかもしれません。

色んなものを見て回ったりパシャパシャ写真を撮ったりして、閉業時間である17時前に入口部に戻ってきました。広すぎて流石に全部は見て回れませんでしたね。

ゴールデンカムイとサイン

アイヌと北海道開拓といえばゴールデンカムイですね。ここ開拓の村は同作の聖地になっている建物も多く、ファンも多く訪れるようです。

そんな感じで開拓の村を後にし、バスと鉄道で北海道中心部に戻ります。

すすきのを一番有名な角度(?)で撮影

というわけで夜のすすきのにやってきました。もう長旅の疲れで疲労困憊ですが、この北海道旅行の締めに最後の力を振り絞ってすすきのを観光していきましょう!

流石日本三大歓楽街と言うべきでしょうか、多くの人通りがあります。コロナ禍前どうだったかは知らないので比較ができないのですが、もうコロナ禍の影響は感じられません。多くの人通りの中に多くの飲食店、そして怪しい店と怪しい身なりの女性がいます。

桃白白(タオパイパイ)

掴もうぜ ドラゴンボール

名前のインパクトが大事なのは分かるんですけど、流石にこれはウケを狙い過ぎじゃないですか? 入っている建物の名前がドラゴンビルであることからも、流石に確信犯であると思われます。

HOTEL LET’S

何とは言いませんが、例の事件があったホテルです。

ここがこのすすきの観光の目的地でした。怖いもの見たさか、カップルがここから出てきてたりしたので、普通に営業しているものと思われます。入口部には張り紙がしてあり、「取材・インタビューは一切受け付けないよ! 従業員の写真・動画撮影はやめてね!」と書かれていました。多分マスコミとか Youtuber とかが押し寄せたりしたのでしょう。

豊川稲荷幌別

豊川稲荷幌別院です。こんな歓楽街のど真ん中にも神社はあります。すすきの稲荷大明神とも呼ばれるらしいですね。

すすきの観光も終わり、もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…となりながらも力を振り絞って移動し、最後の晩餐にします。

スープカレーキング

すっかりスープカレーが好きになってしまいましたので、最後の晩餐もここスープカレーキングでいただきます(特にエビデンスはありませんが、スープなので疲れている身体にも良いと思われます)。札幌にしかない店で、ここも Google レビューが良好な有名店ですね。

チキン野菜カリー

納豆挽肉カリー

ここでも定番枠+イロモノ枠というチョイスで、チキン野菜カリーと納豆挽肉カリーを選択しました。スープカレーに納豆!? と思ったのですが、これがまた美味いんです。本当に疲れている身体に良く染み渡ります。チキン野菜カレーは絶対美味いだろと思ってましたが、やっぱり美味かったです。いやあ、スープカレーって良いものですね。

食事で少しだけ疲れは和らぎましたが、疲労困憊なので宿に行って休みます。これで6日目も終了です。

 

7日目 9月26日(火)

起床時から既に疲れがドッと出ていますが、この日は帰るだけです。

まず新千歳空港へ移動し、空港ラウンジである Super Lounge に行きます。結構奥まったところにあるので、迷わないように注意が必要です。

Super Lounge 入口

Super Lounge 内部

お~ええやん。飲み物も充実しており、ご当地感があるものだと北海道牛乳が置いてありました。どこぞの成田空港ラウンジも見習ってほしいですね。ここは飲食物持ち込みokなので、セコマで購入したパンとラウンジの飲み物でモーニングとします。
少し休憩した後、新千歳空港をぶらぶら散策。1日目の着陸時は夜遅かったので見て回る余裕がありませんでしたが、最後にちょっとだけ見て回りたかったのです。実は新千歳空港は国内乗降客数が羽田に次ぐ2位であり、空港の人気ランキングでも上位常連の凄い空港なのですよ。

新千歳空港温泉

空港に……温泉!? そうなのです。新千歳空港には空港に温泉施設があるのです。離陸前・着陸後にすぐ温泉って、何か優雅ですね(離陸前はちょっと忙しなさそうですが)。深夜も営業しているので、何らかの事情で空港で夜を明かさなくてはならなくなった人とか、早朝のLCCで移動するから宿を安く済ませたい人とかに重宝されているようです。

新千歳空港シアター

温泉だけでなく映画館もあります。こちらは温泉ほどの特徴はありませんが、離陸前の時間つぶしに利用されたりするのでしょうか。

新千歳空港展望デッキ

新千歳空港の展望デッキです。古くてちょっと微妙かな……(我儘) 羽田空港とかの方が綺麗ですね。

雪ミクの展示スペース

雪ミクが空港と大々的にコラボしているのもあり、利尻や札幌丘珠と違って空港の規模がデカいのもあり、結構大きな展示スペースが設けられていました。

後はお土産店とかを見て回りつつ、搭乗手続きを済ませます。帰りもセール価格で予約した SPRING JAPAN の飛行機ですので、当然のように離陸前のバス移動を要求されつつ、飛行機に乗り込み、北海道に別れを告げます。さらば北海道!!!

SPRING JAPAN 飛行機 B737-800

くぅ~疲れましたw これにて北海道旅行終了です!(死語)

いやぁ、移動ばっかりの弾丸旅行だったのでマジで疲れましたね……でも北海道を車なしで回ろうとすると弾丸旅行にせざるを得ません。車があったとしても、長距離運転過ぎて運転手が死を迎えると思われるので、結局疲れそうですが……

本当は知床(世界自然遺産)とかにも行きたかったのですが、妻の先祖調査の都合と妻がそっち方面に行ったことがある為、断念しました。あまりにも北海道がデカ過ぎて、稚内から知床の移動も相当時間がかかりますし、稚内空港羽田空港にしか行かないので空路という選択肢もないんですよね。

あと、この歳で成田空港の LCC はキツいなと思いました。今回はあまりの安さに乗ってみたいという気持ちがあり乗ってみましたが、やっぱりキツいです。昨年宮古島に旅行した時に使ったスカイマークは良かったので、こういうワンランク上の LCC を使うべきなんだと思いました。

何か疲れた疲れたばっかり書いてますが、旅行の内容としては大変有意義なもので、とても楽しかったです。意義という観点で言えば、私たちがこれまでした旅行の中で最も意義があったと言っても過言ではありません。ただ、旅行を有意義なものにしようとすると弾丸旅行になってしまうのが悩みどころ……

因みにですが、この旅行は9/20~9/26の7連休(夏季休暇+土日+有給)で行いましたので、仕事が終わって翌日に旅行スタート、旅行が終わった翌日に仕事スタートという、仕事スケジュール的な意味でも弾丸旅行でした。

この為、SPRING JAPAN のセールを使う都合上、旅行1日目がゆったり目の出発、7日目が早めの帰りというのが地味に助かりました。旅行前後の仕事がテレワークだったので、体力も何とか持たせられました。

今回が弾丸旅行だったので次はのんびりおこもり小旅行が良いなあと思いつつ記事を締めたいと思います。この記事も何だかんだで28,000字を超えてしまいました。読者の皆様、こんな長文を読んでいただき、ありがとうございました!

それではまた、次の旅行でお逢いしましょう!