tkです。日常をアーカイブ化していこうと思い、ブログを始めることにしました。今更ブログとか化石か? という煽りが飛んできそうですが、やはり SNS は害毒であると最近考えるようになり、ここでブログに立ち返るのもアリなんじゃないかと思うようになりました。
というわけで、2021年5月24日(月)~26日(水)に妻と2人で山陰旅行に行ってきたことを書こうと思います。
何故山陰なのかというと、特に理由はありません。たまたま当たったからです。
JAL や ANA といった航空会社にはマイルというポイント制度があり、そのマイルを貯めると特典航空券と交換することができます。通常12,000マイル程度貯めないと往復の航空券と交換できないのですが、JALの「どこかにマイル」という制度を使うと、申し込み時に提示された4つの空港から行先がランダムに選択されるという代償と引き換えに、わずか6,000マイルで往復の航空券と交換することができるのです。信じ難いコスパの良さですね。
ただ旅行がしたかっただけで特に行きたいところはなく、マイルの有効期限も切れそうだったので、「どこかにマイル」を申し込んだところ、出雲空港(島根県)が当たりました。このことが理由で山陰旅行となった次第です。
なお、「どこかにマイル」に申し込んだ後に東方最新作である「東方虹龍洞」が発売。勾玉をモチーフとしたキャラクター「玉造魅須丸」が登場しました。島根県には勾玉の生産地として有名な「玉造温泉」がある為、ちょうど良かったかもしれません。
1日目
まずは自宅から羽田空港へ。久々に飛行機に乗るということでかなり時間に余裕を持って行きました。かなり早めに着いたので、余った時間で空港内を散策しました。羽田空港自体久しぶりなので、空港内を散策するだけでも楽しいものです。
国内線乗り場にはそれなりに人がおり、ゴーストタウン化しているということはなさそうでした。もしかしたら国際線乗り場は壊滅的かもしれませんが。
空港には新しく広々とした展望テラスが整備されており、空が見渡せるとても気持ちの良い場所でした。オリンピックに向けて整備したのでしょうか。東京のコンクリートジャングルにいると空を見上げることがなくなってくる為、こういった場所は良いなあと思います。
そして時間に飛行機へ。空港にはそれなりに人がいましたが、やはり飛行機にもそれなりに乗っていた印象です。羽田空港から出雲空港へは時間としては1時間少々で着きます。国内線特有の離陸即着陸です。空腹だったせいで着陸時に少しだけ酔ってしまいました。最近朝食を抜く健康法にハマっていたことが仇となりました。
少々酔ったものの、無事出雲空港に到着。(恐らく)人生2度目の出雲空港です。日本南岸を低気圧が通過中ということもあって、現地では少し雨が降っていました。若干忙しないですが、すぐに空港連絡バスで松江駅へと移動します。出雲空港は僻地にあり、周囲は一面のクソミドリです。空港連絡バスくらいしかまともな移動手段がありません。気を付けましょう。
松江駅に到着した後駅構内を中心に散策し、昼食を食べました。久々に出雲そばを食べましたがやはり美味しいですね。そばは食物繊維が豊富で、GI値が低く血糖値の上昇が緩やかな為、トレーニーにとっては良い料理なんじゃないかと思っています。本当は小泉八雲旧居の近くにある「八雲庵」という店を再び訪れたかったのですが、距離的にちょっと遠く今回は断念。
松江駅から山陰本線で玉造温泉駅に移動。山陰本線はかなり本数が少ない為、時間に余裕を持って移動しました。東京と同じ感覚で移動するのはやめましょう。
そして玉造温泉駅に到着しました。玉造温泉は城崎温泉のように駅前から栄えてるのかな? とか勝手にイメージしていたのですが、全然そんなことはなかったです。駅前には広大な虚無が広がっていました。松江駅から2駅の場所でこうなるのか、と思ったりもしました。地方都市の現実というヤツでしょうか。
雨が降っていたということで、周辺の散策は晴れるであろう25日にまわし、送迎バスで早めに宿に向かいます。
今回泊まった宿はここ「長楽園」です。
日本一クソデカな大庭園露天風呂があるということで有名らしいです。その面積はなんと120坪(約400㎡)。一般的な都内の賃貸物件の面積の10倍くらいじゃないでしょうか。デカ過ぎんだろ……
宿では和服を着た沢山の仲居さんが出迎えてくれました。この宿では仲居さんが部屋まで案内をしてくれ、部屋内でも説明をしてくれます。通常時にはお茶出しも行っているそうですが、コロナ禍で中止しているとのこと。
宿内は広々とした庭園もあり、前述したクソデカ露天風呂もあるということで、部類としては高級宿に入る宿なんじゃないかと思います。本来、私のような労働者階級が泊まるところではありませんが、コロナ禍ということで値段がリーズナブルになっていました。非常にコスパが良いです。
ただ、値段がリーズナブルになっているといっても、宿泊者はかなり少な目だった印象です。館内に複数ある露天風呂も、ほぼほぼ貸し切り状態でした。食事を案内してくれた仲居さんも「このような中で来てくれて嬉しい」とおっしゃっていました。宿を救いたい! 食べて応援! 泊まって応援!
2日目
朝早くに起床し、朝風呂へ。結局この宿では4回も温泉に入ってしまいました。
名残惜しいですが宿をチェックアウトし、玉造温泉周辺を散策します。玉造温泉駅近くは紛うことなき虚無でしたが、宿が沢山立ち並んでいるこのエリアは中々雰囲気が良いのではないでしょうか。
まずは玉作湯神社へ。湯の神を祀ってるだけあって、温泉街の近くにありアクセスしやすいです。道中には湯薬師広場という玉造温泉の源泉が沸き出るスポットがありました。
そして玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)へ。玉作湯神社は風土記(733年)にも記述がある古社だそうです。なお、同風土記には、「ひとたび濯げば形容端正しく、再び浴すれば万の病ここぞとに除こる」という玉造温泉についての記述があるそうです。まさに古のオタク構文ですね。きっと大昔のオタクが書いたのでしょう。
玉造温泉駅に戻る道中、出雲玉造資料館を訪れます。全国で唯一の玉作りの資料館だそうです。中々ディープな世界ですね。
1階部分だけ撮影OKとのことだったので、写真に何枚か残しました。こういった場所の資料館はやはり面白いですね。
そして出雲玉作史跡公園へ。公園といっても道が整備されているわけではなく雑草だらけで、道なき道を行くという感じです。道中には蛇も見かけました(こわい)。ガチの一面クソミドリです。
公園の中には史跡らしく、玉作りをしていた家屋を復元したものがあります。流石に中には入れませんでしたが、外から見るだけでも何となく雰囲気を感じることができました。
そして玉造温泉駅へと徒歩で戻ります。道中、「玉造温泉ゆ〜ゆ」という何か名前がアレな温泉施設を見かけましたが、普通に有名な温泉施設みたいです。
玉造温泉駅から山陰本線やバスを駆使して移動します。2日目の目的地は……皆生温泉(かいけおんせん)です。お前温泉に行ってばかりじゃねーか、という突っ込みが聞こえてきそうですが、やっぱり温泉宿って好きなんですよね。
道中で休憩がてらご当地イオンに立ち寄ったり農作物直売所に立ち寄ったりしつつ(謎ムーブ)も、皆生温泉に到着。こちらは城崎温泉ほどではないにせよそれなりに栄えています。人気もそれなり。
2日目の宿はここ、湯快リゾートの「かいけ彩朝楽」です。
https://yukai-r.jp/kaike-saichoraku/
1日目に良い宿に泊まってしまったせいで格落ち感が半端ないですが、値段も相応にリーズナブルでしたし、別に悪い宿ではないと思います。勿論温泉もついていますよ。
宿にチェックインしたら、周辺を散策します。この辺の魅力としては、やはり日本海が一望できることでしょうか。砂浜を散策したり、足湯に入ったり……無限にのんびりとした時間を過ごすことができます。都会にいると忘れそうになりますが、こういった時間も大切です。
皆生海浜公園を散策していると、廃墟のような建物が目に入りました。人が誰も住んでいない……と思いきや洗濯物が干してあり、ちゃんと人が住んでいるようです。
この建物、ネットで調べてみると……なんと今日宿泊する宿「かいけ彩朝楽」の社員寮とのこと。……マジ? 何というか、リゾート地の闇の側面ですね。
そのまま宿に戻り、温泉に入ったり、夕食を食べたりしました。この宿の食事はバイキングなんですよね。コロナ禍ということで、使い捨ての手袋を着用し、感染対策はきっと万全なんでしょう。
3日目
またまた朝早くに起床し、朝風呂へ。この旅行では温泉に何度も入っていますが、温泉旅なんてそんなものでしょう。
朝食もバイキングです。たくさん栄養を補給しておきます。バイキングだといっぱい食べたくなりますよね(貧乏性)。
宿をチェックアウトし、境港という場所に向かいます。この境港という場所、結構行きづらい場所にあるのですが、皆生温泉・松江駅といった市街地と境港を繋ぐ直通のバス路線が2021年3月末にことごとく廃止されており、コロナ禍の影響を感じます。
ただ、コロナ禍前からも大幅な減便によって運行が縮小していたようです。地方の公共交通機関の限界を感じますね。公共交通機関がないと遠い場所からの観光客が訪れにくくなり、経営が悪化し、と負のスパイラルに陥りそうであります。大丈夫なんでしょうか?
まあ廃止されてしまったものは仕方ありません。境線という電車で境港駅に向かいます。
境港は水木しげる氏の出身地らしく、ゲゲゲの鬼太郎ロードという観光名所があります。空港の名前を米子鬼太郎空港(よなごきたろうくうこう)にするくらいには鬼太郎で売ってるみたいです。
境港駅前から件の鬼太郎ロードを歩きましたが……なんと人がほとんどいません! 店も閉まってる店が多いですね。コロナ禍の影響もあるんでしょうけど、市街地にはそれなりに人がいたわけですし、個人的には前述したバス路線廃止の影響もそれなりにはあるんじゃないかな、と思います。知らんけど。
気を取り直して、観光していきましょう。すべてが鬼太郎仕様のこの街は、見ているだけでも楽しいです。閉まっている店が多いとはいえ、ゼロではありません。買い食いもしました。朝食がバイキングだったので、軽めの昼食ですね。
一通り回り終え、境港駅から松江駅へ直通のバスで戻ります。様々なバス路線が廃止されるなか、この直通バスだけが生き残っていました。このバス路線、なんと1日1便です。このバスに乗り遅れると米子を経由しなければ松江に行けない為、非常に遠い旅路になります。この旅行全般に言えることですが、時間に遅れると大変なことになります。
松江駅からさらにバスで揺られ、この旅の締めくくりに八重垣神社へと足を運びます。東方厨的にはあの「八雲立つ~」の和歌で有名なんじゃないでしょうか。香霖堂でも「八雲立つ夜」で題材にされてましたよね。
八重垣神社、松江駅から地味に遠いんですよね…! 松江駅から20分くらいバスで揺られる必要があります。前に島根県に出雲大社旅行に来た時はまわれませんでしたので、今回まわることができて非常に良かったです。
八重垣神社の奥には鏡の池という場所があります。ここは、スサノオが稲田姫を八岐大蛇から隠した場所とされています。「八雲立つ~」の和歌にも登場し、八重垣神社の名前にもなっている「八重垣」は、この池を取り囲む幾重にも重なった垣根を指します。
八重垣神社の近くにはお洒落なお土産屋さん「八重」がありました。
八重垣神社を回り終えたので、満足して松江駅へとバスで戻ります。満足したとは言っても、もうへとへとです。この時、脚が悲鳴をあげていたのを覚えています。
帰りは松江駅から空港連絡バスで出雲空港まで向かいますが、多少時間が余っていた為、松江駅近くにあるご当地イオンを見たり、松江駅で夕食を食べたりしました。空港連絡バスで出雲空港に向かう時は爆睡してしまいました(運転手さんに起こされました)。
このように疲労困憊ではありましたが、心地良い疲れというか、満足したような3日間になりました。久々の旅行はとても楽しかった……! また行きたいと思います。