tkです。2022年5月20日(金)~21日(土)に妻と2人で銚子への小旅行に行ってきましたのでこのことについて書こうと思います。
前回の記事に書いた通り、4月に千葉県へと引っ越してきて、ようやく小旅行に行くくらいの余裕が出てきたところです(前回の記事中に旅行に行きたいと書いていましたね)。
また、現在「千葉とく旅」というキャンペーンが開催中で、このキャンペーンをフル活用したいという思惑があります。これは地域版 Go To トラベルのようなもので、宿泊代金に応じて割引を受けられる+(平日宿泊のみ)地域限定クーポンを貰えるという内容になっています。例えば、平日に2名1泊、12,000円の宿に泊まると、6,000円の割引が受けられ、4,000円の地域限定クーポンを受け取れます。開催期間が6月まで延長されたので、気になる方はググってみてください。
というわけで、この千葉とく旅キャンペーンが開催されている内に銚子へ小旅行に行こう! というのが今回の企画です。こういう機会がないと千葉県民なのに永遠に銚子に行かなそうなので、ちょうど良い機会でした。
0日目(旅行前日、5/19)
この日は普通に仕事でした。自宅でテレワークし、定時(夕方)にサッサと切り上げて千葉駅へと移動。この日も千葉とく旅キャンペーンを使ってホテルに泊まります。キャンペーンのおかげでかなりお得に宿泊できるので、とりあえず泊まっとくかくらいの気軽なノリで宿泊ができます。
宿泊したホテルは千葉駅に直結しており、利便性がたいへん良かったです。
ホテルで観光ペーパーを開き、どこを観光するか、このタイミングで決めました。プランニングがガバガバですが、(観光地の少ない)近場への小旅行ですので、このくらいのノリで良いのかなと思います。
1日目(5/20)
ホテルで起床し、ブュッフェ形式の朝食を楽しみます。このように優雅に1日を始められるのはホテル宿泊の醍醐味の一つですね。
チェックアウトしたら、千葉駅から銚子駅へと特急「しおさい」に乗って移動します。鈍行でもひたすら乗り続ければ銚子に着くことは着きます。が、この年齢になると流石に鈍行で行く気は起きませんでした。
特急に乗ってからわずかばかりの時間で外の景色が一面の以下略になりたいへん驚きました。千葉市とはいえども駅から少し離れた場所では緑が色濃く残っているのですね。もうちょっと住宅地とかが続いているイメージがありました。
特急に揺られること1時間ちょっと。寝ていたら銚子駅に到着していました。
銚子駅ですが、駅舎はオンボロ……と思いきや、かなり綺麗です。どうやら2018年に駅舎の建て替えが行われたらしいです。木製の壁をあしらった、新しくもどこか温かみのあるデザインでした。
JR銚子駅構内から銚子電鉄に乗り換えることができるっぽいので早速移動します。銚子電鉄といえば経営難なことで有名です。本業の電鉄は常に赤字で、濡れ煎餅販売などの(売上高8割以上を占める)副業で経営を維持しているとのこと(それは副業なのか?)。
そんな銚子電鉄ですが、経営を維持する為の熱意は凄まじく、「まずい棒」などの新商品の発売や youtube チャンネルの開設がなされています。私も旅行中、銚子電鉄製の濡れ煎餅やまずい棒を購入させていただきました。食べて応援!
銚子電鉄の駅舎はたいへん味わい深いです。建て替えるお金がないからこうなっているのでしょうけれど、これはこれで良いと思いました(小並感)。
銚子電鉄は、外に立っている車掌さんにお金を払って乗車するというバスのような料金システムになっています(超アナログ!)。当然 Suica なんてハイカラなものは使えず現金のみです。小銭をジャラジャラするのも面倒なので1日乗車券(700円)を購入。ふと車掌さんの名札を見ると、「見習い中」との表記があったので、銚子電鉄も人を雇えてはいるみたいですね。
電車に乗り込むと、チーバくんやキティちゃんが出迎えてくれました。
そのまま始点の銚子駅から終点の外川駅まで移動します。電車は、何気にボタンで開閉するタイプではなく自動ドアだったので、設備の更新はしているのでしょう。が、やはり線路が古いのか揺れが凄まじかったです。乗り物酔いする方は要注意。
どうやら現在エムマスとコラボしているらしく、名も知らぬキャラクターのイケメンボイスを聴きながらガタンゴトンと揺られていきます。
そんなこんなで外川駅に到着しました。外川駅の駅舎は、まるで時代に取り残されているかのようです。エモい(語彙力貧弱)。
駅舎から外に出て周辺を散策します。外川の町並みは公式で観光地扱いされており、歩いてみると確かにエモい光景が広がっています。そういうのが好きな人なら垂涎ものでしょう。潮の香りのする中、"古き良き"町並みを散策していると、まるでここに実家があるかのような錯覚を覚えます。
さて、何だかんだ移動時間が嵩んでいるので、時刻はもうお昼。外川漁港にほど近い「いたこ丸」というお店でお昼ご飯をいただくことにしましょう。この店は観光客向けというよりは地元密着的なお店で、平日昼にも関わらず外に数人並んでました。Google レビューは脅威の 4.4 です! たいへん期待できます。
1,300円のお刺身+マグロの唐揚げ定食、1,700円のお刺身+フグの唐揚げ定食を注文。出てきた定食は……こちら!(ドンッ!)
いや~凄いボリュームです。刺身は凄くぶ厚いし、唐揚げもたいへん大ぶりです。地元の海の男たちも満足する量なのではないでしょうか。メニューに「残したものは持ち帰りできます」とあったので、食べ切れず持ち帰る人もいるのでしょう。量だけでなく、味もたいへん美味しかったです。
満腹になったところで、腹ごなしに外川を海沿いに徒歩で散策します。道中、長崎鼻という岬を通りましたが、この長崎鼻という地名は鹿児島にもありましたね。「長く突き出た岬なので長崎鼻にしよう(安直)」というノリで名付けられたのでしょう。知らんけど。
そんなこんなで海を無限に眺めながら散策します。道中、一面のきゃべつ畑が広がっている場所がありました。銚子市は何気に春きゃべつの生産量が日本一らしいですね。
そして目的地に到着。目的地はここ、地球の丸く見える丘展望館です。
敷地内の展示を眺めて始めて知ったのですが、大昔、銚子は孤島だったらしいです。はえ~(無知)
この展望館は北総で最も高い場所にある(標高73.6m)とのことで、展望台からの眺めは絶景でした。見渡す限りの地平線です。天気が曇で、視程(見通しのこと)が悪いのがちょっぴり残念。天気や視程が良い時に来ればもっと良い景色が楽しめるのだと思います。
そのまま、展望館から犬吠埼まで徒歩で向かいます。
道中、廃墟と化した犬吠埼マリンパークを発見。潰れた水族館……と私は思い込んでいたんですが、再開の予定は一応あるらしいですね(具体的な再開時期は未定とのことですが)。休日、家族連れなどで賑わっている光景を夢想し、何とも言えない気持ちになりました。少し前に飼育動物が取り残されて死亡し問題になりましたが、今も取り残されているんでしょうか。
そんなマリンパークの近くに、犬吠埼灯台と犬吠埼テラステラスがあります。犬吠埼灯台を中心に凄く綺麗に整備されていて、マリンパークなどの犬吠埼廃墟スポットと対をなす(?)存在です。新しいものを整備する前に古い廃墟をどうにかできなかったんでしょうか。
因みに、テラステラスは「照らすテラス」の意です。これは、犬吠埼という土地が、(離島や山を除き)日の出の時間が最も早いことに由来していると思われます。行くまでは何でテラス×2なんだ? って思っていたのですが、TERASU TERRACE の綴りを見て納得しました。
折角だから、と犬吠埼灯台に登ってみます。中は薄暗いらせん状の急な階段になっており、エレベーターはありません。バリアフリーならぬバリアフル(?)ですね。この階段(特に下り)は視覚に障碍を持つ私にとってたいへん怖いものでした。妻も恐怖を感じたとのことなので、普通に目が見える皆さんもかなり注意深く上り下りした方が良いと思います。
屋上からの眺めはやはり絶景で、遮るもの何もなしに海を楽しむことができます。ただ、ほぼ海上+標高が高い場所なので、風が凄く強いです。手すりがしっかりしているので転落することはないでしょうが、スマホなど貴重品を落とさないように気を付けます。風が強い日には登らない方が無難かもしれません。
そんなこんなしていたら時刻が18時を回りました。1日目の観光を終え、宿へと向かいます。犬吠埼灯台すぐ近くの犬吠駅から銚子電鉄に乗車し、笠上黒生駅へ。
本日の宿はこちら、ペンションヴィラコモンズです。観光協会の公式サイトにも掲載されています。
この宿……銚子の他のホテルのレビューが壊滅的だったので消去法的に、また、千葉とく旅キャンペーンを使うのに非常に都合の良い宿泊料金設定だったということで選んだのですが……はい、ガバ宿でした。
まず、最初に通された部屋は排水管から水がダダ漏れで、バス・トイレ内の床が水浸しになってしまいました。流石にオーナーに文句を言って新しい部屋に替えてもらったのですが、新しい部屋は新しい部屋で電灯の中に虫が棲み付いているおり、叩いても叩いても虫が出てくる有様でした(これもオーナーに駆除してもらいました)。
いや~~~たいへんガバ宿でした。幸いにしてオーナー自体は良い人だと思うのですが、如何せん設備面がガバガバ過ぎます。こんなことなら犬吠埼の(ぼったくり)温泉宿にしておけば良かったかもしれません。それはそれで泊まったら何か悔しい思いをするに違いありませんが。
2日目(5/21)
起床。あれから虫は一匹も出ることなく、私も妻も問題なくぐっすり眠れました。割とどんな環境でも快眠できるのは私たちの良いところかもしれません。
実は素泊まりではなく朝食付きプランで泊まっているので、オーナーお手製の朝食をいただきます。
オーナーに行先を聞かれたので正直に「ウオッセ」と答えたところ、車で連れて行ってもらえました。こういう小回りが聞くところはペンションの良いところですし、オーナーは本当に良い人でした。ただ、設備面がね……
徒歩だと20分くらいかかるところ、車だとものの数分でウオッセに到着しました。
観光案内では、ウオッセは海の幸の総合センターと銘打っています。要は箱モノです。中身については、役割通り銚子で水揚げされた魚を取り扱う店や、観光客向けのお土産屋が入っていますが、ところどころ虚無スペースがあって、休憩所やゲームコーナーで虚無を無理矢理埋めている印象があります。
ウオッセ周辺には銚子漁港があります。この銚子漁港、何と10年連続で水揚げ量日本一とのこと。散策がてら漁港内の様子をちらっと見ましたが、大量の魚が水揚げされている姿は圧巻でした。
漁港周辺には、道路に打ち捨てられた魚がそこら中に転がっていました。恐らくトラックの積み荷から落ちたのでしょう。魚にとっては悲惨な光景ですが、これは動物愛護団体的には良いのでしょうか?
お昼まで時間があるので、ウオッセに近くにある銚子ポートタワーへ。ここには展望室があります。標高50m近くある展望室から眺める海は絶景……ごめんなさい。正直飽きました。1日目に地球の丸く見える丘展望館や犬吠埼灯台からの眺めを見ているので、もうお腹いっぱいなんですよね。高いところに展望室を作るのは良いんですけど、もっとこう、何かないんでしょうか。
因みにこの銚子ポートタワー、観光客がほとんど見当たりません。今日は平日ではなく土曜日なんですけれども、観光地がこれで大丈夫なんでしょうか。
お昼ごはんはウオッセに併設されているシーフードレストランで食べます。海鮮丼(1,700円税別)と黒潮丼(1,600円税別)を注文。
美味しい……確かに美味しいんですけど、1日目の昼食が最高だったので、それと比べるとちょっと割高感が否めません。まあある程度観光地価格が入っていそうです。まあ、某友人氏と行った熱海ぼったくり海鮮丼に比べたら数億倍マシなので良しとしましょう。
観光するものも尽きたのでウオッセから銚子駅へとバスで移動します。バスから外の景色を眺めていたのですが、人の気配があまりないシャッター商店街が目立つ印象でした。熱海もそうでしたが、寂れた観光地ってどこもこんな感じになるのでしょうか。
そんなわけで銚子駅に戻ってまいりました。
電車の時間まで少しあるので、銚子駅前をちょっとだけ散策します。駅前の道路は太平洋岸自転車道という道路の始点となっているらしく、和歌山まで 1,400km の道路が続いているらしいです。それだけ自転車で走れる道が続いてるって何気に凄いですね。
とまあ、ここまで観光してきたわけですが、千葉駅行の特急「しおさい」(一日数本しかない!)の関係で、早々に観光を打ち切って帰路に着きました。ちょっと早い気もしますが、小旅行ですし、観光するものも尽きた感があるので、まあこんなものでしょう。
そんなわけで銚子への小旅行を無事終えました。
旅行中に色々調べたのですが、銚子市はやはり衰退の激しい自治体らしいです。工業地帯マネーが潤沢な茨城県神栖市に若者を取られまくっており、恐ろしい早さで高齢化が進み人口減少率が千葉県ワースト1位となっているとのこと。(主に怪しい Web サイト上で)財政破綻寸前と噂されています。
公的資金を投入して千葉科学大学をという大学を誘致・建設したものの、結局焼け石に水だったようで、かえって(建設費等で)財政が悪化しているとのことです。
たった2日間観光しただけですが、あまり人の気配がしない観光地やシャッター商店街からもこういった問題がありそうだと感じざるを得ませんでした。中々上手くいかないものですね。あ、オチは特にありません。